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2020.09.01

~シンガポール人が教えてくれるローカル情報~

シンガポールで見かける不思議なことや疑問をTMLSジャパンデスクのドミニクさんが教えてくれます。


シンガポールのお盆!? “Hungry Ghost Festival”

 先月8月は日本ではお盆の季節でしたね。実はシンガポールにもお盆に似た中華系の文化があるのをご存知でしょうか。シンガポールでは旧暦7月の約1ヶ月間が「Hungry Ghost Festival」や「Seventh Month」と呼ばれるお盆と似た時期で、今年は8月19日から9月16日がその期間にあたります。日本のお盆と似ているとは言っても、違いもありますので、今回はシンガポールのHungry Ghost Festivalについてご紹介したいと思います。

 Hungry Ghost Festivalの時期になると、シンガポールではどこに行っても道端で線香を燃やしたりお供え物をしているのを見かけます。また、紙を燃やしているのを見かけることもあります。これはこの時期に死者の霊がさまよっていて、おもてなしをしないといたずらをされると言われているためです。日本ではご先祖様の供養を行うのが一般的のようですが、シンガポールではご先祖様の霊以外にもおもてなしをしています。

 また、Hungry Ghost Festivalの時期にはしてはいけないとされていることもいくつかあります。
・お供え物を踏んだり指差したりしてはいけない
・夜に人を呼ぶ時には名前で呼ばない
・プールや海などで泳いではいけない
(霊にいたずらをされるから)
・赤い服を着ない(霊が好む色なのでついてくることがあるから)

 シンガポール人なら必ず守っているというわけではありませんが、多くの人がこれらのことを気にしながらこの時期を過ごしています。結婚などの慶事もこの季節を避ける人が多いです。

 以上がシンガポールのHungry Ghost Festivalですが、日本のお盆文化と共通する部分はありましたでしょうか。この時期にはチャイナタウンや中華系の寺院などでも霊へのおもてなしとして特別なイベントをしていることもあります。今年はソーシャルディスタンスに気をつける必要がありますが、機会があれば覗いてみても良いかもしれません。お散歩の際はくれぐれも道端のお供え物は踏まないように注意してくださいね。


Financial Planning Manager
ドミニク・ウォンさん

香川県高松でのホームステイ経験があり、日本語が堪能。おもてなしの心を大切にするファイナンシャルアドバイザー。

 
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