2020.06.30
~シンガポール人が教えてくれるローカル情報~
シンガポールで見かける不思議なことや疑問をTMLSジャパンデスクのドミニクさんが教えてくれます。
蜘蛛の迷信
ある日、朝起きて蜘蛛を見つけ殺そうとしたら、日本人の妻に止められました。妻から「朝蜘蛛は殺すな、夜蜘蛛は殺せ」という迷信が日本にあると聞き、びっくりしました。改めてよく考えてみると、私もシンガポールローカルの迷信に従っていることに気づきました。読者の皆さんはシンガポールの迷信を聞いたことがあり
ますか?今回はこの国の迷信をいくつかご紹介します。
まず1つ目は、新品の靴を買った際に行う迷信です。買ったらすぐに履きたくなるけど、つま先やかかとが靴擦れで痛くなることがよくありますよね。シンガポールでは「新品の靴を履く前に噛む」という文化があります。これは、新品の靴に噛まれる(靴擦れ)前にこちらが先制して噛むことで、以後靴に噛まれることがなくなる(靴擦れが起きなくなる)ということです。
では皆さんに質問です。今までに高価な靴を誰かにプレゼントしたことはあります?シンガポールではお勧めしません。恋人へプレゼントする人が多いと思いますが、「あなたから離れていく」という迷信があります。また、人に時計をプレゼントするのも禁物です。時間をあげるということは中国語で「送鐘(songzhong)」といい、亡くなった人へ最後の挨拶をする漢字「送終(song zhong)」と同じ発音で好まれません。時計系のプレゼントは避けた方が無難です。
最後はまた昆虫の話に戻りますが、蒸し暑い南国ではヤモリや蚊などの
虫が家に入ってくると思いますが、家の中で蛾を見たことはありますか?ローカル文化では、蛾が飛んできたら、それはご先祖様の誰かが見に来てくれているという迷信です。ゴキブリやアリはすぐに退治する人もいますが、蛾は放っておく人も多く、同じ場所に数日間居続けることもあります。日本のご先祖様もシンガポールまでいらしているのかもしれませんね。
迷信は、国や文化によって違うので面白いですが、育った環境によって考え方が違うことがあります。私はあの後、ムスリムの友達に日本の蜘蛛の迷信の話をしました。するとイスラム教では、蜘蛛がムハンマドの命を救ったという言い伝えがあり、敬愛されている生き物だと教えてくれました。ならば、今度また家で蜘蛛が出た時にはどうすればいいのか、誰か教えていただけませんか?
Financial Planning Manager
ドミニク・ウォンさん
香川県高松でのホームステイ経験があり、日本語が堪能。おもてなしの心を大切にするファイナンシャルアドバイザー。
過去の「教えてドミニクさん」はこちら:
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