2020.12.31
世界中を自由に飛び回ることができない今も、仕事上、出張を余儀なくされる方がいることでしょう。行き先によって対策も違ってくると思いますが、シンガポールからの出国に必要な手続きの一つ “PCR 検査” について知っておきたいところです。MOH(Ministry of Health)に登録されている医療機関である「日本メディカルケア」は、証明書の発行許可を得ているということで、今回、詳しいお話を伺いました。
シンガポールからの出張、準備すべきPCR検査
以下の情報は12月18日時点のものです。特にシンガポールでは、状況の変化に合わせて制度が急に大きく変更されることがあるので、常に最新の情報を確認したり、日本国大使館に限らず渡航先の大使館からの情報を入手することを心がけてください。
PCR検査、抗体検査とはどのようなものですか?
PCR検査とは調べたいモノの遺伝子(DNAやRNAという)を増やしていく検査方法です。その検出性能は高く、対象となる遺伝子が数十コピーあれば陽性になると言われています。
抗体検査は体の中に細菌やウイルスが侵入し、感染することで作られた抗体(戦う力)を見つけ出す検査となります。感染して最初に上昇する IgM(時間が経つと減少する)と、時間が経って上昇する IgG(時間 が経っても高値のまま)があります。
渡航用PCR検査(Pre-Departure用PCR検査)は、どんな方に必要な検査ですか?
現在、PCR検査は「Pre-Departure用」と「一般用」に分かれています。「Pre-Departure用」は日本に限らずビジネストラックを用いての移動に必要な書類となり、日本に戻る際は在シンガポール日本国大使館からのカバーレターが確認のために必要となります。その他の国への出張はその国の規定に沿った対応となります。
こちらはMOHに登録されている医療機関からの証明のみが有効となりますので、どのクリニックでも発行できるわけではありません。当クリニックはこの証明書も発行する認可を正式に受けています。ただし、陽性だった場合は治療を受ける施設へ報告となり、隔離となります。
「一般用」は12月1日から対応しているどの医療機関でも実施可能ですが、陽性か陰性かの判断を行うだけになります。ビジネストラック以外の目的で他国入国時に必要な書類として提出を求められることもあります。こちらも陽性だった場合は治療を受ける施設へ報告となり、隔離となります。
なお、これらの検査は唾液での結果がMOHによって認可されておらず、現在は鼻咽頭まで綿棒を入れて採取した「鼻咽頭拭い液」のみが認められています。最近になって唾液での検査を行っていいとMOHで認められたのですが、「Pre-Departure」「一般」用の検査に対してはまだ許可されていません。
現在は日本での新型コロナ感染者増加に伴い、シンガポール帰国後のSHN免除がなくなり、用意された施設で 14日間の隔離が必要となります。しかし、ビジネストラックにより日本に渡航する場合(日本国大使 館に申請が必要)、Pre-Departure用PCR検査を受けることで日本入国後14日間の自宅等での待機期間中にビジネス活動は可能となります。
検査を受けるタイミングを教えてください!
ビジネスでPre-Departure用PCR検査を利用する場合、出発前72時間以内にPCR検査を受ける必要があります。ただし、中国への移動は出発前48時間以内のPre-Departure用PCR検査と抗体検査が必要となります。
「一般用」の検査では特に検査を受けるタイミングの制限はありません。ただ、ビジネストラック以外の他国入国時に必要な書類として提出を求められることがありますので、その際はその国が要求している期間 内に検査を受けられるようにして下さい。
検査するタイミングについてはご自身でしっかりと確認をしたうえで予定を立てられるようにしてください。日程等の間違いに対しては当クリニックでは責任を負いかねます。
検査を受けるのにかかる時間、また結果が出るまでの時間はどのくらい必要ですか?
検査自体は数分で終わります。しかし、結果が出るまでには12時間程度かかりますので、基本的に午前中に検査を行ったときはその翌日の朝に結果が出ると思っていただけるとよいかと思います。
注意すべき点があれば、教えてください。
Pre-Departure用PCR検査を利用して出張する場合、日本であれば出発前72時間以内に実施した検査であることが必要となります。結果を受け取るタイミングや書類をメールで受け取るタイミングなどの点から、48時間前までには検査を終了させておくことが望ましいでしょう。
シンガポールからいわゆるビジネストラックの出張が許可されている国へ出張する際は、慌ててPCRを検査を受けようとするのではなく、早い段階から医療機関に相談を行い、適切なタイミングで検査を受けられるように調整を行っていくことをお勧めします。
日本メディカルケア
最先端の医療設備が整うグレニーグルス総合病院内にあり、日本人医師による日本語での受診、健康診断や予防接種も可能。産科、産婦人科、小児科があり、全面的なサポートが受けられます。在星者のみならず、近隣諸国の邦人にも信頼の高い日系クリニックです。
総合病院内には約350名の専門医が在籍しており、耳鼻科や皮膚科、整形外科、CTやMRIなどの放射線科の検査、血液検査、内視鏡検査、理学療法など、様々な分野に対応できるスペシャリストとの連携システムが充実しています。専門医への紹介は、必要に応じて同クリニックの看護師または医師が付き添い、言語の心配もなく受診できのでとても心強いです。
診療科目
産婦人科*、小児科、内科、外科、皮膚科、耳鼻科、その他一般診療、乳幼児健診、健康診断*、ドック検診*、理学療法*、予防接種(一部要予約)
※ *は要予約
日本メディカルケア
住所: 6A Napier Road, #03-31 Annexe Block Gleneagles Hospital, (S)258500
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