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2020.05.26

ダイエットには停滞期がつきものというボディーク店長のMasamiさん。これは体の機能が正常に働いているから仕方がないとはいえ、ダイエットに苦戦するポイントでもありますよね。どうやって切り抜けたらよいのか、仕組みと共に教えてくれます。


停滞期はこうしたら抜けられる

こんにちは!ボディーク店長のMasamiです。

ダイエットに停滞期はつきもの。順調に減っている人にとっては邪魔な停滞期ですが、カラダを守ろうとする、本来人間が持っているとても大切な機能になります。

とは言っても、どれくらい停滞が続くのか、先が見えない中でダイエットを続けるのは脳にとってもストレスがかかり好ましくありませんね。今日は停滞期の抜け出し方とその仕組みについて学びましょう。

敵を知れば怖くありません。早速まいりましょう!

まず、停滞期はなぜくるのか。人には「ホメオスタシス」と呼ばれる生命維持をするための機能が備わっています。分かりやすく言うと「ある一定の数値に保とうとする機能」のこと。停滞期がくるのは、体重が減っていく過程でこの機能が働いてしまうから。

ホメオスタシス機能が働くと、ダイエットのような急激な体重変化に対して「あれ?これは体が危機的状況になっているんじゃないか?」と脳が判断して、カロリーをできるだけ消費しない省エネモードへと入ります。急激な変化は、体に異常をきたしていると判断するわけです。

このホメオスタシス機能は、ダイエットによる体重の変化以外にも、体温、血糖値の調整などでも働いており、カラダを守る大切な機能になりますから、人の生命に関わるとても大切な信号の役割と言えます。それが働くのですから、停滞期を避けることは至難の業。うまく付き合う知恵をここで付けていくしかありませんね。

まず覚えておいてほしいのは、ホメオスタシス機能が働き、停滞が起こる、ということは「カラダが健康である」という証明でもあります。ちゃんと機能が働いていることを喜ばしく感じ、しっかりと自覚してあげてくださいね。そう、決して悪いことではないのです。停滞期に入ることをデメリットとは考えず、前向きに考えていきましょう。

◆停滞期がくるタイミング
よく「いつ停滞期がくるのですか?」と質問を受けますが、これは明確には決まっていません。人によるのです。ただし目安はあるんです。それは「体重が5%減少したあと」。大抵、減少後1カ月ほどすると停滞期に入る方が多いようです。

◆乗り越え方。その前に。
停滞期がきた時に最初に見直してほしい点は3つ。これまでの食事を見直すタイミングでもあります。
1量(食べすぎていないか)
2質(糖質摂りすぎ=エネルギー過多になっていないか)
3三食バランス(逆三角形になっていないか)

夜ご飯多すぎたり、糖質が多くなっていたり、食べすぎていたり。これらが原因であればそれは本来の停滞期ではなく、ただダイエットに失敗している状態なので、すぐに改善してください。ここで問題がなければ本来の停滞期ですから、これから話す手段を取っていきましょう。

◆乗り越え方〈その1〉チートする
チートとは「寄り道する」という意味。ダイエットにおいては、1日だけ好きなものを食べること。具体的に「体重x40kcal」を食べるとよいと言われています。これは夜だけ〜とか中途半端にしてはいけません。食べるのが怖くて恐る恐る一食だけやる人がいますが、120%失敗します。それはチートではありませんから。三食ともその日はしっかりとチートしきってください。経験上、とんこつラーメンやピザなど、脂質もガッツリ食べ、こってり系も食べると効果もバッチリですね。
高糖質だけでなく、ハイカロリーなものでも構いません。

チートの頻度は体脂肪率ごとに細かく分かれているのと、本当はパーソナルトレーナーに数値を追ってもらってアドバイスをうける方が間違い無いのですが、とりあえずざっくりとお伝えしますと、
体脂肪率10%以下 週2回
体脂肪率10−20% 週1回
体脂肪率20−25% 2週に1回
体脂肪率25−30% 月1回
体脂肪率30%以上 やる必要なし

こんな感じです。30%以上の方はやる必要ないですからね。そもそも普段の食事で栄養取りすぎているんですから、これ以上のボーナスステージは要らんでしょということです。厳しいようですが、それがあなたの食生活なんですから当然です。

◆乗り越え方〈その2〉
運動をしていない方は運動を入れてみる。運動をしている方は普段とは違う運動に切り替えてみる。筋トレの場合、普段と異なる種目にしてみる。など、カラダを動かすことで普段と異なる代謝の消費方法でアクセントをつけてあげるとよいでしょう。​もちろん、ストレッチを入れたり、半身浴を試してみる、でもいいですよ。

停滞期がきた時にやってはいけないこと2つ。
◆食事の量を減らす
ただでさえ生命維持装置のホメオスタシス機能がオンになっているのに、追い討ちをかけるように栄養を断ってしまったら、どうなると思いますか?想像は容易にできますよね。ますます、痩せにくくなるんですよ。

◆ダイエットそのものをやめる
皆さんが一番ここを経験しているのではないでしょうか笑。早々に諦めてしまうんですよね。でもここまで読んで、なぜ停滞期がくるのか、その理由や仕組みが分かれば、抜け出せるものだということ が理解できたのではないでしょうか?

ダイエットは自分のカラダを知ることです。やみくもにそこらへんにあるダイエットテクニックを駆使すれば誰かれ構わず痩せていくものではないし、自分自身に降りかかってくる食べたい欲も個々に違うでしょう。小手先のテクニックではなく、自分と丁寧に向き合うこと。ダイエットを成功させる過程において人は誰でも自己肯定感をしっかりと感じることができるようになりますから、ぜひ浮ついた気持ちは捨てて、自分と向き合ってみてくださいね。

教えてくれたのは

BO’DI:K Singapore
Masamiさん

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