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2020.05.18

シンガポールも一番暑い季節となり、ますますダイエットに力を入れたいところ。これまでのパーソナルジム店長Masamiさんのお話で脂肪によるメカニズムについてだんだんわかってきたことでしょう。プロのアドバイスのもと正しいダイエット法を身につけましょう!


太ることで増える老化リスク

こんにちは!ボディーク店長のMasamiです。

今日まで様々な角度から脂肪になるメカニズムを説明してきましたね!
今日は糖質を摂取することで、脂肪になるだけではない弊害についてお話ししていきます!

脂肪が落ちたらそれでよし、ではない、取り返しのつかない部分がダメージを受けてしまうのです。太るだけでは終わらない、死期を早めるかもしれないリスク。脂肪は見た目を変えるだけではなく見えないところにも影響を及ぼしているのです。では、まいりましょう!

以前に、エネルギーとなる糖質を角砂糖に換算してお話しした回(連載④角砂糖へ換算する!)がありました。糖質がどのように脂肪になるのか、そしてその過程でどのようなことが体内で起こるのか。今回その角砂糖換算で例えて仕組みを説明していきます。

普段デスクワークをしている運動強度の場合、「1日に必要な角砂糖は1個だけ」でしたね。白米を茶碗1杯食べると角砂糖14個分が体内に入ってくる計算になります。余剰分は13個。これらはどうなっていくのでしょうか。
体内へ入った糖質はそれぞれ下記のように受け皿へ振り分けられます。

◆エネルギー
インスリンにより筋細胞に送られて消費

◆筋肉や肝臓に保管
筋グリコーゲンや肝グリコーゲンとして保管

◆体脂肪

上2つの過程を経て余った分は最後に脂肪細胞へ。ここで脂肪となって貯蔵糖質が脂肪になる仕組み、理解できましたね!

それぞれの受け皿というのは大きさが決まっているのですが、長くなるのとそれはそれで重要なのでまた次回以降に詳しく説明するとして、問題はこの糖質がこうして脂肪として貯蔵されるほど過剰に入ることでどのようなことが体内で起こるのか、どんなリスクが発生しているのか。それをみていきますよ!

ここからが本題です!! 体内に入った糖質というのはグリコーゲンに形を変えて吸収され、血液に送り出されるその過程において、血糖値がグンと上がります。これを下げるためにインスリンが分泌されて大量に血液中に放出されます。この時に「血糖値スパイク」という状態が起こるのです。

糖質を摂取した時に起こるこの「血糖値スパイク」
たとえるなら、血管を内側からハリでチクチクと高速で連打している状態。もちろん血管は傷つきます。これはたんぱく質や脂質を摂取した時には起こりません。そしてカラダには治癒能力があるので、頑張って治そうとします。

でも皆さんは、数時間したらまた食事しますよね。糖質、食べますよね。そうしたらまたこの「血糖値スパイク」が起こります。そして治りかけた血管を同じようにまたチクチクと高速連打するわけです。

治りかけたところでかさぶたを剥がす動作を延々と繰り返すと、その箇所はどうなりますか?傷口部分はキレイに元のようには戻らず、ケロイドのように盛り上がりますよね?血管も同じ状態になり、硬くこわばった状態になります。

このように血管に柔軟性がなくなっていき硬く古いゴムホースのような脆くなるので、切れやすくなり、それが動脈硬化や脳梗塞といった症状を引き起こすわけです。

糖質の過剰摂取は脂肪をふやすだけではない、もっと怖いリスクがあることが理解できましたか?血管を古びたゴムホースのようにこわばらせ弱くしてしまうことで致命的な病気を引き起こすきっかけになりえるのです。

脂肪はすぐに落とせます。あるいは、いつかは落とせます。でも、古びたゴムホースは元に戻りますか?戻らないですよね?血管も同じ。一度脆くなってしまうと、修復することはほぼ不可能です。

見た目だとか、動作が大変とか、着られる服が少ないとか。それらのことも痩せたいと思う動機の一つとしてあっていいのですが、もっと大切なところに気づいてほしいと思います。ご自分のゴムホースは、誰かのものと交換はできないのですから。

教えてくれたのは

BO’DI:K Singapore
Masamiさん

過去の記事:
連載⑧カロリー制限のウソ
連載⑦フライトスケジュールを組む
連載⑥ダイエット食材:ブロッコリーを食べよう!
連載⑤ダイエット食材:サバを食べよう!
連載④角砂糖へ換算する!
連載③ダイエットにいきなり正解はない!
連載②ダイエットを始める前に!
連載①なぜ太るの!? “アルコール”のお話