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2017.05.05

日本に本社を置くリクルートホールディングスのシンガポール支社、 RGF Singapore。世界各国の企業が日々凌ぎを削っているこの国で、人材業界において企業と求職者双方から支持され続けている同社のトップ、Jonathan Guilfoile(ジョナサン・ギルフォイル)さんに、自社の取り組みとアジアの転職事情について聞いた。

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ジョナサン・ギルフォイル Jonathan Guilfoile
RGF Singapore マネージングディレクター。アメリカ・ニューヨークの広告代理店でキャリアを積んだ後、日本の人材業界へ。エグゼクティブサーチを専門とする会社を経て、リクルートグループに入社。2012 年にRGF シンガポールに入り、エグゼクティブサーチの部門責任者に就く。日本で発行されている「人材ビジネス支援マガジン」にて、日本を超え世界で活躍するヘッドハンターとして特集が組まれたことも。2016 年1 月現職に就任。

RGF Singapore : www.rgf-hragent.asia/singapore


エグゼクティブから スタッフレベルまで幅広く

RGFシンガポールのマネージングディレクター、ジョナサン・ギルフォイルさんは、日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれ、4歳から高校までを日本で過ごした。アメリカの大学を卒業した後ニューヨークでキャリアを積み、帰国後はエグゼクティブ専門の人材エージェントへ。その会社がリクルートホールディングスの傘下になったことを機に同グループへ入社し、2012年より RGFシンガポールに着任。以来、組織に様々な改革を起こし続け成長に導いている、エネルギッシュな人物だ。

「日本におけるリクルートのイメージと、 RGFシンガポールは大分異なります」 。そう切り出すジョナサンさん。実はリクルートは各国支社のローカライゼーションは現地主導で行うことが多いそうで、RGFシンガポールはあらゆる面で独自性を持っている。

「私たちは、外資系企業と日系企業を区別せず、業界別・職種別で分けるスタイルを取っています。対象とする人材の層も、エグゼクティブからスタッフレベルまでくまなくカバー。またコンサル タントに求めるスキルにも強いこだわりがあり、外資と日系企業両方の市場を理解し、人材のヘッドハンティングも出来、お客様への適切なアドバイスもできる。そういう力を特に重視しています。それこそが、私たちの強みでもありますね」

日本のリクルートは日系企業、若手からミドルエイジ向けのサービスが主というイメージだが、 シンガポールは違うようだ。

企業のアジア進出を総合的に支援する

日本・海外を併せて、リクルートメント業界で10 年以上の経験を持つジョナサンさん(guilfoile@rgf-executive.com.sg)とジャパンデスクディレクターの野崎裕司さん(yuji.nozaki@rgf-executive.com.sg)が、求職者の相談に直接応じてくれる

リクルートメント業界で10 年以上の経験を持つジョナサンさんとジャパンデスクディレクターの野崎裕司さん

コンサルタントに求める〝お客様への適切なアドバイス力〞とは、具体的にどういうものなのだろうか。

「例えば日本の会社から『シンガポールにアジアの統括拠点を作りたい』という依頼を受けたとします。その場合、市場動向はもちろん競合他社の具体的な事業内容、組織体系、人事制度、給与体系、福利厚生まで、あらゆる情報を提供することが出来る力です。私たちならそれが可能。もちろん、採用活動も全面サポートします。企業のアジア進出を総合的に支援することが私たちの使命であり、喜びです」

まっすぐな眼差しでそう語り、〝In order to beat your competitor, you need to know your competitor(競合を知らずして勝利なし)〞と言葉を足すジョナサンさん。穏やかな口調で強い意志を滲ませる。

自社の制度にもフレキシビリティとダイバーシティを導入

1 年を通して様々な社内イベントを企画しており、最近ではクッキングイベントや、チームワーク構築を狙った宝探しゲームといったユニークなものが開催された

自身の鼓舞やストレス解消の為に、毎日朝6 時からランニングと水泳をしており、ランニングは週合計40km ほど走る。2月のAquathlon では「16 ~ 39 歳・男性・初心者部門」2 位を果たした

自社の従業員に対する考え方も、熱い。

「人材を紹介している会社なので、やはり人を大切にしなくてはいけない。自分のスタッフを大切にしてこそ、他の会社に提案や助言が出来ると考えています」

フレックス制度の導入や、成績が高い社員に対して週1回の自宅勤務を認める「ワークフロムホーム制度」、福利厚生の見直し等、あらゆる取り組みを実施している。また社内イベントを奨励して、チームワークを育てる取り組みにも積極的 だという。

「フレキシビリティやダイバーシティを重んじて、制度にどんどん取り入れています。今年はさらにもう1歩進みたいと思っており、例えばロー カルスタッフと外国籍のスタッフの制度上の壁を取り払うことにも着手しています。皆がお互いを信頼し合えて、1つのチームであることを意識できる環境が理想です」

デジタル分野へ進出する企業は引き続き多く、雇用も活発

現在のシンガポール転職市場で求められる日本人についても尋ねてみた。

「昨年頃から経済は曇り空だと言われていますが、シンガポール及びアジア進出する企業は依然として多いです。特に IT 、デジタル、IoT、AI 、データサイエンティスト、イーコマースなどの領域は伸びており、そのフィールドの求人は増えています。また、ヘルスケアと IT が重なった事業も注目度が高いですね」

デジタル専門職におけるキャリアが豊富な人材が、今人気のようだ。バイリンガルであることも重要だが、デジタルを活用したマーケティングの知識や経験も、大きなアドバンテージだという。

シンガポールの ナンバーワン企業を目指して

RGF シンガポールの実績が認められ、Best Recruitment Firm(Accounting、Banking & Finance)やBest Executive Search Company of the year 等を受賞している

CSR 活動も積極的に行っており、BONE MARROW DONOR PROGRAM からゲストを招いて社内での啓蒙活動を実施したことも

RGFシンガポールの今後については、どのような目標を掲げているのだろうか。

「私たちは、常にグローバルとしての位置づけを意識しています。短期的なビジョンはシンガポールにおける日本人求職者の支援、企業が成功する為の組織作りのお手伝いです。一方で長期的なビジョンとしては、シンガポールでナンバーワンになること。東南アジアにおいて外資と日系問わず、 すべての企業に対してベストな支援が出来るチームになることを目指しています」

ナンバーワンに向けて邁進する同社の発展が、これからますます楽しみだ。
(インタビュアー・JPLUS編集部)


<RGF シンガポールからのお知らせ>

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求職者の皆様へ

日本・海外を併せて、リクルートメント業界で10 年以上の経験を持つジョナサンさん(guilfoile@rgf-executive.com.sg)とジャパンデスクディレクターの野崎裕司さん(yuji.nozaki@rgf-executive.com.sg)が、求職者の相談に直接応じてくれる。

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日時:5 月19 日(金)11:00 ~ 12:30
場所:Tower Club 62 階
上記に関するお問い合わせ先:singapore-jp@rgf-hragent.asia