2017.02.10
映画天国・シンガポールで公開中/近日公開予定の話題作を紹介
Arrival (公開中:PG13)
『ブレードランナー』続編の監督に抜擢された、秀逸な映像美と世界観を持つドゥニ・ヴィルヌーヴが送るSF 大作。ある日突如、巨大な縦長球体型の宇宙船が地上に降り立つ。攻撃を仕掛けてくるわけでもないその未知なる飛行体は、一体何のために地球にやってきたのか。謎を解明するため、軍に雇われた言語学者のルイーズたちは、18 時間置きに開くその物体の中に侵入していく。敵意を感じず保護服を脱いだルイーズは、ついに物体とコミュニケーションをとり始め、彼らが人類に伝えにきたメッセージを受け取るのだった。それはあまりにも切なく残酷な事実だった……
ルイーズ役に『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムス、彼女と共に宇宙からの伝言の解読に臨む数学者イアン役に『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナー。テッド・チャンによる小説「あなたの人生の物語」を映画化した、SF ジャンルのバウンダリーをさらに推し進めた斬新な秀作だ。
The Light Between Oceans (公開中:TBA)
M・L・ステッドマンによるベストセラー小説「海を照らす光」の映画化。オーストラリアの孤島に、男性の死体と彼が抱える生後間もない赤ん坊を乗せた船が流れ着いた。灯台守として生きるトムと妻のイザベルは子宝に恵まれず、赤ん坊を我が子として育てることに。しばらくして、娘が生きていることを知らない実の母親が現れ、夫婦は育ててきた娘への愛と娘の真の幸せを願う気持ちの間で、苦悩するのだった。
Split(公開中:PG13)
『シックス・セックス』『サイン』など度肝を抜かれるビックリ映画で知られるM・ナイト・シャマラン監督の新作。買い物帰りの3 人の少女を誘拐したのは、なんと多重人格者だった。彼女たちは、一人の人物の異なる人格たちに対峙しながら、なんとか救出への道を探る。奥深くに潜んでいるという「獣」と呼ばれる存在が現れる前に……
23 の人格を演じ分ける『X-MEN』ジェームズ・マカヴォイの 怪演は必見。
レーティング:G =制限なし PG =保護者の判断必要 NC16 = 16 歳未満入場不可 M18 = 18 歳未満入場不可 R21 =成人指定 TBA =本誌編集時点でレーティング未定
※公開日やレーティングは予告なく変更される場合があります。映画館にお出かけの際は、事前にローカル新聞や各映画館のウェブサイトなどをご確認ください。
主な映画館のウェブサイト: ゴールデンビレッジ ,キャセイ,ショウ
【Text by: 小林亮子】
小林亮子
日本の映画業界で約10 年働き、2006 年から在星。現在は2 児の子育ての合間に本コラム他執筆活動や、バイリンガル環境の子どもたちに日本語を教えている