シンガポールで公開中/近日公開予定の話題作を紹介
ホリデーシーズンの大物は、なんといっても「マトリックス」の新作。これを機に、是非シリーズ3部作を見てほしい。はるかにハイテク化が進んだ今見ても、不変的で哲学的な驚きが得られるだろう。

『Matrix Resurrections』
12月22日公開　レーティング＝TBA

GVのサイトから

真実を知ることができる赤いピルと、何も知らないまま仮想現実を生き続けることになる青いピル。まるで赤いピルのごとく、「マトリックス」は世界の見方を変え、映画史を完全に書き換えてしまった。20年の時を超え、「マトリックスの」世界が蘇りあの奇跡が再び起ころうとしている。主人公ネオことトーマスは、青いピルを飲みながら平凡な日常生活を送っていた。かつての自分の使命もマトリックスの存在も、記憶にはない。そして、ネオとともに戦い恋人でもあったトリニティは、初対面の女性として彼の前に現れる。二人に昔の記憶はないものの、徐々にマトリックスへの扉に近づきつつあるのだった。監督は、シリーズ作を姉妹で手がけたラナ・ウォシャウスキー。ネオ役のキアヌ・リーブス、トリニティ役のキャリー＝アン・モスが続投。全世界のファンが見守る中、新星「マトリックス」の幕が開く。

『House of Gucci』
12月30日公開　レーティング＝TBA

GVのサイトから

実話を元に描く、ハイブランドGUCCI一族の崩壊の物語。創業者グッチオ・グッチ孫で3代目の経営者マウリツィオが暗殺された。その主犯者は、富と名声を手に入れるため、影で夫を操りそして踏み台にしていった妻パトリツィアだった。一族が崩壊に至るまでの真実が明かされる。マウリツィオ役に、「マリッジ・ストーリー」のアダム・ドライバー、妻役にイタリア語なまりの英語を特訓して役に臨んだレディ・ガガがそれぞれ熱演を見せる。

『Sing 2』
12月23日公開　レーティング＝TBA

GVのサイトから

劇場再建のため、支配人であるコアラのバスター（マシュー・マコノヒー）が行ったオーディションでの動物たちの熱唱に、世界中が胸を熱くした「シング」待望の続編。バスターは、エンタメの聖地レッド・ショア・シティでショーをする新たな野望を抱いていたが、厳しいオーディション通過が難問だった。伝説のロック歌手、ライオンのクレイ・キャロウェイの出演交渉に挑むが、彼はある理由で隠居生活を送っていた。ヤマアラシのアッシュ（スカーレット・ヨハンソン）、ブタのロジータ（リース・ウィザースプーン）らが、夢の舞台に立つ日は来るのか。ちなみに、クレイ役の声を、なんとあの大物シンガーがつとめている。

レーティング:G=制限なし、PG=保護者の判断必要、NC16=16歳未満入場不可、M18=18歳未満入場不可、R21=成人指定、TBA=本誌編集時点でレーティング未定

Text by：小林亮子
日本の映画業界で約10年働き2006年から在星。ローカル学校に通う二人の子育てのかたわら、執筆・通訳翻訳業や、バイリンガル環境の子供たちに日本語を教える会社を経営