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2020.06.29

ステイホームを楽しむ!「Netflix」話題作を紹介
一時期空っぽだったスーパーのポテチの棚を見るたびに、「今日もシンガポール中でNetflixナイトが繰り広げられているのね」と、妙に共犯めいた気持ちになったものだ…


『Lost In Space』(シーズン2まで配信中/ 2019年/ PG13)

©Netflix


 隕石が衝突し灰に覆われた地球を後にし、植民星での新生活に希望を託し宇宙へ旅立つロビンソン一家を描く大冒険 SF ドラマ。母船が謎のロボットに襲われ、一家の小型船はある惑星に不時着。ネイビーシールズ隊員の父ジョン、優秀なエンジニアの母モーリーン、新米外科医の長女ジュディ、文才溢れる次女ペニー、ロボットと心を通わせる末っ子の長男ウィルの5人が苦難に立ち向かっていく。これでもかと降りかかる危機的状況、一家の運命を翻弄するある人物の策略など、アドレナリンマックスなモーメントが、控えめに言っても7分に一度は勃発する。つまり、毎エピソードの最初から最後まで手に汗握りっぱなし、画面に向かって絶叫しっぱな しなのだ。是非家族全員での鑑賞をお勧めしたい。1965年に放送されたオリジナル版や1998年の劇場映画版とは大幅に設定が異なり、華麗なる21世紀版として生まれ変わっている。


『Da 5 Bloods』(映画/ 2020年/ M18)

©Netflix


 アフリカ系アメリカ人が直面する人種差別や社会問題がテーマの映画を作り続けるスパイク・リー監督最新作が、Netflixオリジナル映画に登場。かつてベトナム戦争で共に戦ったアフリカ系アメリカ人の退役軍人4人が、50年の時を経て再びベトナムに赴く。目的は、戦死した分隊長の遺骨を収集すること、そして、彼が埋蔵した金塊を見つけ出すことだった。4人を直撃したのは、今もなお残る戦争の爪痕と、記憶の彼方に埋もれていたはずの自分たちのトラウマだった。リー監督の手により、ベトナム戦争の「黒人兵問題」が扇情的なまでに克明に浮き上がる。


『Snowpiercer』(シーズン1まで配信中/ 2020年/ R21)

©Netflix


 今年のアカデミー賞で作品賞と国際長編映画賞を同時受賞した「パラサイト半地下の家族」ポン・ジュノ監督の衝撃作、「スノー・ピアサー」をオリジナルドラマ化。氷河期が再来した地球で、生存者たちは走り続ける1001両編成の列車の中で生活、先頭車両の超富裕層から ‘テイル’ と呼ばれる最後尾車両まで明確に階級が分かれていた。ある日、後部車両の貧民層が反乱を起こし列車の秩序が乱れ始める。人間の命の差別的な扱われ方が生々しく描かれる。客室乗務員長にジェニファー・コネリー。


レーティング:G=制限なし、PG=保護者の判断必要、PG13=13歳未満は保護者の判断必要、NC16=16歳未満鑑賞不可、M18=18歳未満鑑賞不可、R21=成人指定

Text by:小林亮子
日本の映画業界で約10年働き2006年から在星。ローカル学校に通う二人の子育てのかたわら、執筆・通訳翻訳業や、バイリンガル環境の子供たちに日本語を教える会社を経営