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2022.10.28

J+PLUS では、日本の大学生のインターンシップの受け入れを適宜行っています。コロナ禍の影響で暫く中断していましたが、今年は8月から9月にかけて、立教大学に在学中の林千里子さんが来星し、インターン生として活躍してくれました。そこで今回は、シンガポールでのインターンシップを希望した理由や実際に経験して感じたことなど、林さんのインタビューをお届けしたいと思います。


①まず、自己紹介をお願いします。

立教大学経営学部経営学科2年の林千里子です。今年度で20 歳になります。都内の実家から通学しており、塾講師のアルバイトもしています。好きなことは、とにかく外出すること!一人でも友達とでも、いろいろな場所に出向くことが大好きです。3歳の頃から続けているピアノも大好きな事の一つです。


〜女性同士でも夜遅くまで出かけられる治安の良さはシンガポールの魅力の一つですね!〜

②在学中の大学、学部を選んだ理由は?

仕事熱心だった両親の影響で、高校生の頃から漠然と「大学に行くなら経営学部がいい!」と思っていました。受験後に進学先を決める際、立教大学の経営学部には、企業の持つ課題に少人数のチームで取り組むユニークなカリキュラム「BLP(ビジネス・リーダーシップ・プログラム)」があることを知り、進学を決めました。また、校舎がとても綺麗なところも立教大学の魅力ですね。


〜都心部にありながら緑あふれるキャンパスがお気に入りです〜

③シンガポールでのインターンに応募した理由は?

以前から「就職活動が本格化する前に、学生時代にしかできないことを海外で経験したい!」と思っていました。特に「働く」という事自体にとても興味を持っていたので、語学留学ではなく、海外インターンにチャレンジしようと決めました。

シンガポールを選んだ理由を正直に言うと……単なる「直感」なんです(笑)父の影響が大きいとは思いますが。実は、父は5年ほど前から仕事の関係でシンガポールに住んでおり、そのお蔭で、シンガポールの話を聞く機会が多かったんです。その時に感じたことは、凄く単純かもしれませんが「シンガポールは日本と全く違う国!」ということでした。アメリカやイギリスなどの国に住む身内や友人からその地での日常生活の話を聞くことはありましたが、シンガポールの話はある意味、そこに行かないと理解し難いような、他国とは違う面白さと多様さが小さな国にぎゅっと詰め込まれているような感じがしたんですね。これが、私にシンガポールでのインターンシップを決めさせた一番の理由と言えるでしょう。

④出版業を選んだ理由は?

興味のある業種は沢山あったのですが、その中の1つがメディア・広告業でした。ゼミ活動の「企業と大学生向けのSNS運営」をチームで遂行していく中で、メディア運営を成り立たせるために必要な能力は思ったより簡単に得られるものではないと感じていました。しかし、徐々に「より多くの人に、より質の高い情報を届けたい!」と、その方法を模索し、実践してみたい気持ちが強く湧き上がってきたからです。

余談にはなりますが、私が中学生の頃に日本で放送されていた「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」というドラマがありました。その時に見た出版社の様子が、子供ながらにとても面白かったので、そこからずっと出版業に憧れを抱いていたことも、理由の一つかもしれませんね(笑)

⑤インターン生としてどんな仕事を?

主に2種類の仕事をさせていただきました。1つは記事作成、もう1つは営業の仕事です。

記事に関しては、取材から作成まで行いました。取材では、最初、ただ頷くことしかできず、ヒアリング力不足を痛感しました。しかし、取材を通じて様々な職種の方々に出会えたことは、とても楽しい経験でした。また、記事作成では、読者が魅力を感じる言葉選びについて学ぶ事ができました。私の書いた記事の添削後の文章を見て「言葉一つで雰囲気がガラッと変わるな」と驚いたのを覚えています。この年齢になり改めて「言葉には何か素敵な力があるのかも」と思うようになりました。

営業に関しては「本当に一番苦労したなぁ」の一言です(笑)私は、営業先のリストアップを中心に行っていたのですが、実際に足を運んで企業の方とお話をすることもあり、これが一番ドキドキした経験でした。最初の営業ミーティングでは、ほとんど何もすることができず、同行していただいた社員さんに全てお任せする状況となってしまい「思ったより私の英語力もプレゼン力も実践で使えるレベルじゃ無いな」と、かなりショックを受けました。正直、問題なく進められると思っていたので、現実の厳しさを実感しました。しかし、その時に「絶対次は成功させたい!」と思い、その日から有益なフレーズを覚えたり、夜寝る前にビジネス英語のリスニングを聞いたりと、自分なりにできる事を開始し、続けることにしたんです。その甲斐あってか、次の営業ミーティングはとてもうまく進み、自分から積極的に質問をするくらいの余裕も生まれました。最後には新規契約も獲得することができたので、この時は本当に達成感がありました!


〜取材の仕事では、人生初のカイロプラクティック体験ができました!〜

⑥インターンシップを終えて感じたことは?

インターンシップを終えて、真っ先に頭に浮かんだのが「またシンガポールで働きたい!」ということでした。インターン中、自分が思っているよりも自分が未熟だということを知りましたし、視野の狭さも実感しましたが、シンガポールで関わった人は全員本当に良い方ばかりでした。日常生活で関わる人も仕事で関わる人も、わからない事やできない事に対して丁寧に、親切に対応してくれました。シンガポールに1カ月弱しかいなかった私でも「本当の多様性と人々の自由さが、この国には溢れている」と身に染みてわかり、さらにシンガポールが大好きになりました!それから、働くことも大好きになりました!頑張らなければならないことがあったからこそ、学生生活では味わえない達成感を味わう事が出来たのだと思います。シンガポールでのインターンは様々なご縁があってこその良い思い出となりました。


〜シンガポールで合流した友人たちとマーライオン公園で〜

⑦インターン前後を比べ、ご自身の変化は?

難しい質問ですね。変わったところは、自分ができないことを恥ずかしがらなくなったことかもしれません。シンガポール滞在中に、社員の方と父に「できないことを恥ずかしがる必要はない」と、全く同じことを言われて驚きました。日本人はできない事をさらけ出すことを怖がったり恥ずかしがったり、何かとそれを隠してしまいがちな人が多いとはよく言いますが、まさにその通りだと思いました。それをしてしまうと、何もチャレンジしなくなり、何も成長できないと強く感じました。「シンガポールにずっといるわけでもないし、そこまで言うならば……」くらいの気持ちで意識を変えれば、思っていたよりも世の中は何とかなると感じましたし、自分がどんどん成長できている実感が湧いてきました。

⑧卒業後の進路について目指すところは?

進路はまだはっきり決めていませんが、どの土地でどの業種に関わっても、営業をメインに働きたいと思っています。ただ英語力については、もっと実践で使えるよう更にレベルアップする必要があると感じています。


〜友人たちと四季を満喫できるのは、日本での大学生生活のメリットだと思います〜

⑨シンガポール生活で感じたこと、エピソードなどを。

驚いたのは、電車やバスでみんな普通に電話をしたり大きな音でユーチューブをみたりしていることです(笑)皆さん、自由過ぎるほど自由に過ごしていますよね。日本に住み慣れている私には、いつまでたっても慣れることができず、毎度驚いてしまうことですね(笑)印象に残っていることは、タクシーや電車賃が日本より圧倒的に安い事。日本だと1区間が170円前後なので、あまりの安さにびっくり!お陰でいろいろなところに行くことができました。

⑩最後に読者の皆様に一言!

シンガポールでの生活を楽しみつつ、時には、日本にいらしてアットホームな感覚を味わってもらえたら嬉しいです。私も、日本とは異なる国民性や多様性を持つシンガポールの地で再び過ごしたいと思っています。