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2025.02.26

食生活・栄養に関する調査から見る“日本の食の現在地”

グルメ大国シンガポールで暮らしていると、日本とは違う様々なジャンルやタイプの食との出会いに感動し、食への探究心がより強くなっている人も多いのでは?当地では、一回に摂る食事量が少なめながら、一方で、食事回数は多いという人も少なくない。回数が増えれば、それだけバラエティ豊かな食体験を楽しめるはずだ。

読者の中には在星歴が長く、日本での食生活や習慣を忘れがちという方も少なくないはず。そこで今回は、昨年11月に公表された厚生労働省による「令和5年 国民健康・栄養調査」の結果をもとに、20歳以上の男女5,305人から収集された日本での食生活や栄養に関するデータをピックアップしてご紹介。最近、日本人にどのような食事習慣が定着しているのか、栄養バランスはとれているのか等、参考にしていただきたい。

 

<野菜はしっかり摂れている?>

調査によると、野菜摂取量の平均値は256gで、男性262.2g、女性250.6gとなっており、女性の方が少ない。過去10年間の調査結果と比較すると男性の平均値は年々減少しており、女性は平成27年以降減少している。年齢別では、男女ともに20代で最も少なく、年齢層が高くなると増加。全体の傾向としては年代関係なく、緑黄色野菜の摂取量が他の野菜と比べ割合が低くなっている。

 

<栄養バランスのとれた食事ができているか?>

過去1カ月を振り返ってみて、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を毎日1日2回以上摂っている人の割合は、男性45.7%、女性47.1%。男女ともに70歳以上が最も高かった。

主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1週間で1日2回以上摂っている日が皆無の人と週に1日しかない人たちに、改善する意思を確認したところ、「改善に関心がない」、「関心はあるが改善する予定はない」、「改善する必要はない」と答えた人は、男性で約80%、女性は60%以上となっている。

 
<食塩摂取量の状況は?>

食塩摂取量の平均値は 9.8gで、男性 10.7g、女性9.1gだった。過去10年間でみると、男女とも有意な増減はみられない。食塩の摂取量をコントロールする必要性の認識はしっかり定着しており、実行している人が多いことがわかる。

 
<共食の頻度は?>

家族と一緒に暮らす人は、家庭での共食頻度を「ほとんど毎日」と回答した人が66.6%と最も高かった。それに対し、「職場・学校」での共食頻度は、「ほとんどない」と回答した人の割合が最も高く、61.4%だった。以前に比べ、職場や学校での友人・知人らと会食する機会全体として減っているようだ。


 

健康的な生活を送るためには、日々の食習慣はとても大切。
シンガポールでも、肉や魚だけではなく、野菜もしっかり食べて、栄養バランスの良い食事を心がけたい。