• まとめ
  • ビューティー

2024.11.26

シワやたるみなど肌老化の7〜8割は、紫外線による光老化が原因と言われている。もちろん、紫外線を浴びなくても年齢とともに生理的老化は起こるが、日に当たりにくいお腹や太ももの肌と比べ、露出の多い顔や手の甲は紫外線の影響が大きいことが分かるだろう。

紫外線の種類
紫外線は太陽光の中で最も波長の短いもので、波長の違いにより、UVAとUVB、UVCと3種に分類されている。しかし、UVCはオゾン層に吸収されることにより地上には届かない。したがって、肌に影響を与えているのはUVAとUVBの2波となる。

波長が長い UVA
UVAは、波長が長いため皮膚の奥の真皮層まで侵入し、コラーゲンやエラスチンを破壊してしまう。そのため、シワやたるみの原因となる。特に気をつけたいのは家の中や車に乗っている時。UVBと比べ、UVAは雲や窓ガラスを通り抜けやすいので、曇の日でも油断はできない。UVカットのカーテンを使用したり、窓の近くにいる際は日焼け止めを塗ったり、気を抜かず対策してほしい。

エネルギッシュな UVB
UVBは、エネルギーが強いので、表皮の細胞を傷つけて炎症を起こしてしまう。また、シミや老人性イボを発生させ、長期的には皮膚がんを引き起こす可能性もある。日焼けをして肌が真っ赤になったり、水ぶくれが出来てしまうのは、このUVBの仕業。しかし、UVAよりは波長が短いため、地上に届く紫外線の全体量の1割以下と量自体は少ない。日傘や帽子をはじめ、サングラス、UVカットの洋服、手袋などを活用することによって、UVBからかなり肌を守ることができる。

冬も新雪の反射光には要警戒
12月から1月までは例年一時帰国する人が増える時期だが、冬も紫外線には注意が必要だ。特に新雪の際の反射光は、直射日光の約8割の量に値するほど多い。コートやブーツ、手袋と身体は防御していても、顔や首は冬でも日に当たる箇所。ウインタースポーツや登山など、雪の中で長時間過ごす際は、日焼け止めをしっかり塗ってケアすることをお忘れなく。

赤外線の熱による影響
さらに、太陽光には紫外線だけでなく、赤外線や可視光線なども含まれている。赤外線は可視光より波長が長く、地表の物を温める働きがある。したがって、赤外線は直接的な影響よりも、赤外線によって作り出される熱による肌への悪影響が問題となる。熱により増加した糖たんぱくの一種が、シミやシワ、赤みなどの肌トラブルを引き起こす要因となることが、近年の研究によって明らかになっている。

真皮層まで達する可視光線
そして、ブルーライトという名で知られる可視光線はUVAより波長が長く、真皮の深い部分まで達することで、活性酸素を発生させやすい。活性酸素は細胞や遺伝子にダメージを与え、シミやシワ、たるみなどを引き起こす。毎日使用するスマートフォンやPCなど、LEDのディスプレイや照明にも多く含まれているので、現代社会では、太陽光以外の光に対しても注意が必要と言えるだろう。

多様な光を理解する
紫外線をはじめとする様々な光ダメージにより酸化ストレスが高まると、肌のうるおいや透明感を保つ人間本来の機能が低下してしまう。一方で、毎朝日光を適度に浴びることで、ビタミンDの生成を促して肌のハリが向上したり、抗炎症作用で肌荒れが改善したりと美肌効果も期待できる。これからは、メリットとデメリットをしっかり理解して、紫外線などの太陽光や人工的なブルーライトなど「光」との付き合い方や対策法を自分なりにまとめておくことが必要と言えるだろう。


シンガポールでの日常生活でも、一時帰国中の日本でも、紫外線や赤外線、可視光線など様々な「光」に対し、効果的な対応法を知ることで、美しく若々しい肌をキープしたい♪ 今月も有益なB&H情報を編集部が厳選してお届けする。

J+PLUSおすすめ!シンガポールのビューティー&ヘルス特集 2024年12月