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2024.08.29

シンガポールという恵まれた環境の中で学ぶ子どもたち。“我が子には!”と、つい力が入ってしまう親御さんも多いことだろう。今回は子育て中のママたちに、母として考えていることや実践していることなど、様々なお話を伺った。せっかく、シンガポールで子育てをしているのに、なんとなく毎日が過ぎてしまうのはもったいない!この特集が何らかのヒントとなり、あなたの背中を押すきっかけになれば嬉しい。

 

言葉ではなく背中で伝えられる親でありたい

私はシンガポールで小3息子と小1娘を育てる、二児の母です。子育てにおいて、我が家で大切にしていることは、「言葉ではなく背中で伝える」ということです。

子どもは大人にとっての希望であると同時に、大人も子どもにとっての希望であると思います。子どもに自分の夢を託して、習い事に通わせたり、学校の成績や進路を真剣に考える一方で、自分の事になると“お母さんだから”と言い訳をして、自分の優先順位が下がってしまう、そんな時期がありました。

しかしある時、「子どもは親の背中を見ている」という話を聞く機会がありました。 私は「子どもたちに何事にも挑戦してほしい」と願っているのにも関わらず、「自分が何も挑戦できてない」と気づいて愕然としました。子どもが成長するにつれて、口先だけの表面的な言葉は、子どもに全く響かないことも痛感しています。私の中では、自分がいかに挑戦しするかが、子育ての軸となりました。“母親としての顔”だけではなく“挑戦している姿”を見せることは、私にとって簡単ではありません。しかし自分を諦め、挑戦しないで過ごす時期も経験して、私らしくいるために変化をし続ける決意をしたのが一年前の事です。

学校運営に協力し、子どもたちにより良い学びの環境を提供するお手伝いがしたいとずっと思っていたので、その思いから逃げずに挑戦しようと思い、日本人小学校のPTA会長に立候補、現在も活動しています。挑戦する選択は怖さもあり、避けたくなる思考が出てきますが、PTAという未知の世界に飛び込んでみた結果、大変な事以上に充実した毎日を送っています。そして子どもたちに対しても、わかりやすく背中を見せられている実感もあります。

PTA会長として、そして娘の母として、出席した入学式

私がどんなふうに生きているのかを、言葉ではなく感覚的に感じとっている子どもたち。忙しい毎日ですが、日々失敗したり焦ったりしながらも、前へ進もうとうする私の背中から、子どもたちも感じていてくれているものがあるようです。

母として、子どもたちが優先順位の1番であることに変わりないのですが、子どもだけに目が向いていた時よりも、自分にも目を向けた方が良い関係が築けていると思っています。何より子どもがいてくれるおかげで、私自身も挑戦する選択ができていて、ありがたく思っています。


安田 菜穂子(やすだ なおこ)さん
シンガポール在住9年目、6歳と9歳の子どもの母
シンガポール日本人学校小学部クレメンティ校PTA 2024年度会長
PTA活動にご興味ある方は、お気軽にご連絡ください!
yasudanaoko

 


 

五感を刺激し、しっかり褒めて自己肯定感が高い子に

私たちの家庭では、異なる文化背景を持つ両親が、日本語と英語で子どもたちとコミュニケーションをとっています。私以外、シンガポール国籍で、言語は、英語と中国語を基本とし、第3カ国語は、日本語、第4カ国語は、マレー語です。子どもたちは、幼稚園から日本の理念と人間教育に触れ、小学校はローカル校で学んでいます。

家庭では、父は英語、母は日本語で会話。最近は、日本語が弱くなってきたため、全員日本語で話すようシフトしていますが、気づいたら英語になっていることもしばしば 。両親は中国語を話せないので、長女は、P1(小1)から中国語クラスに通っており、クラストップ3になったことも。

幼少期は、私が音脳リトミック講師ということもあり、胎児期からの音育児を取り入れています。 想像力をかき立てながら五感を刺激し、自ら考え、行動する力を身につけ、日常の様々な音を楽しく感じ、脳・身体・心(人格)を育みながら、自己肯定感が高い子に成長することを心がけています。ありのままを受け入れ、具体的に褒めることを繰り返す中で、子どもも私たちを褒めてくれるので、親子で自己肯定感の高まりを感じています。

日本とマレー系シンガポール人のクウォーター、国籍シンガポールの10歳と5歳の姉妹、4人家族(住み込みヘルパー有り)

ただ、共働きで、私は、夜にライブ演奏で家にいないことも多いので、子どもたちには、寂しい思いをさせていることも。 その分、会える時は、「ラブラブタイム(其々と2人きりでデート)」や「パーティタイム(ソファーで好きなお菓子を食べながらハグしてテレビを見るだけ)」を設け、家族の絆を深めています。家にいる時は、できる限り手料理も。1番お礼を言ってくれるのはパパですが….。

「ハッピーファミリー」を口癖にする次女。愛してることを言葉、ハグやキスで伝えていると、子どもたちの心が落ち着いているのを感じます。高校は、インターに行かせてあげたいので、 マレーシアで寮制度があり、Aレベルの取れる学校を考えており、近々家族で見学に行く予定。 パパは、シンガポール育ちで、完璧なバイリンガル。とても子煩悩で、子どもたちと遊ぶのも上手。私よりも子どもたちを良く分かっているので、パパに聞いていただけるほうが良さそう。

私が唯一できることとして、 「生まれてきてくれてありがとう」 「パパもママもあなたが大好きよ」「お友達は人生の宝物、優しく大切に」「お勉強をして賢くなって、人のお役に立てる人に」「あなたは世界の大人材、自分を大切に」 と、メッセージを伝えています。 今のところ、私には勿体ないくらい、心優しくていい子に育ってくれていて、感謝の気持ちでいっぱいです。日々子どもに教えられることばかりですが、一家和楽を目指し、共々に成長していきたいと思います。


Ryna(リーナ)さん
コンサート・TVCM・広告モデル・女優など、広い分野で活動中
シンガポールの「建国記念パレード」「新春パレード」に連続出場
日本大使館主催イベントで「君が代」独唱
シンガポール・日本でライブを中心とした活動を行いながら、オリジナルソングをリリース中
ryna.smile