2017.05.02
ハートスペシャリストクリニック
心臓病治療の専門医として常に最先端の医療サービスを提供
マウントエリザベス・メディカルセンター内にある心臓病専門医院ハートスペシャリストクリニックは、冠状動脈性疾患、心臓発作、高血圧症、高脂血症、不整脈など、心臓に関する様々な症状に対応してくれる。所属する医師は心臓病の診療に熟達した専門医揃いで、心血管インターベンション、心臓画像診断、ペースメーカー導入など、最新の医療技術を用いて治療にあたっている。2000年の開院以来、患者さん一人ひとりにカスタマイズされた医療サービスをワンストップで提供しており、医療レベルのクオリティーはシンガポール国内外で高く評価されている。
クリニックを率いるジュリアン・タン医師は、シンガポール国内の主要病院で心臓医療の主任研究員として勤務し、現在はシンガポール国立大学(NUS)医学部でも講師を務めるなど、世界最先端の心臓医療技術に精通している、まさに心臓病のスペシャリスト。特に動脈硬化により冠動脈が閉塞してしまう慢性完全閉塞病変(CTO)を、血管内にカテーテル等を挿入することで改善させる心血管インターベンションを得意としている。従来のバイパス手術のように開胸する必要がない心血管インターベンションは、手術にかかる時間や術後の回復期間が短縮されるメリットがあるだけでなく、手術そのものの安全性も大きく向上しているといわれている。
胸のあたりに異常を感じたらまずは専門医による検診を
心臓や血管などの循環器系の疾患は、自覚症状が少なく、突然発症するケースも多い。それだけに定期的な検診によって早期発見、早期治療することが望ましい。胸部のあたりに軽い痛みがあった場合、呼吸器や消化管、筋肉など、循環器系以外の異常に由来するケースも考えられるが、心臓関連の重篤な疾患の兆候である可能性は否定できない。胸部に異常を感じたら、まずは専門医に相談することが必要になってくる。ハートスペシャリストクリニックでは、平日は仕事で忙しいという人のために、土曜も13時まで診療を受け付けている。診療の予約はホームページから可能なので、最近どうも胸のあたりが気になるという人は、まずは一度検診を受けてみては。
チェンSC べインアンドエンドバスキュラークリニック
血管関連疾患のスペシャリスト
オーチャードロードのパラゴンメディカルに2012年に開院したチェン SC べイン アンド エンドバスキュラークリニックは、静脈・動脈疾患の診察・治療を専門とするクリニック。血管関連疾患の専門医院として、クリニック内には静脈関連の施術が行える治療室も備えており、診察から施術までワンストップでの治療が可能となっている。
担当医のチェン・シンチュエン医師は、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学で医学を修め、シンガポールとシドニーの病院で医師としての経験を積んだ血管関連疾患のスペシャリストで、医療技術の研究にも熱心に取り組んでいる。とくに血管内手術の分野で多くの実績を残しており、医療関連の数々の賞にも輝いている。
昨年12月にはノべナにある総合医療施設マウントエリザベス・スペシャリストセンターにコンサルテンションセンターを開業しており、これまでに数多くの患者の血管関連の悩みを解消している。また、医師と直接話すことができる24時間ホットラインも提供しており、コンサルティングを受けられるだけでなく、緊急の場合は病院での治療にも応じてくれる。
静脈関連疾患の診断と治療ではシンガポール屈指の設備を誇る
静脈関連の悩みとして女性に多いのが、「くも状静脈」と呼ばれる症状だ。脚部の細い静脈がピンク色や紫色に浮き出て見える様子がクモの巣のように見えることから名づけられた症状で、足のむくみやだるさ、チクチクとした痛みなどを伴うこともある。通常、痛みは時間の経過とともになくなるため、必ずしも治療を必要とする症状ではないが、血管が透けて見える状態は残ったまになってしまうため、美容的な観点から治療を望む女性が多い。
くも状静脈は、長時間の立ち仕事に携わっている人に多く見られる症状で、肥満や便秘なども症状を悪化させる要因といわれているほか、妊娠・出産をきっかけに発症するケースも多い。また、症状が悪化すると静脈に血がたまってこぶのように膨らんだ状態となり、慢性的な足のだるさや痛みなどを伴う「下肢静脈瘤」に進行してしまうこともあるので、くも状静脈を見つけたら一度専門医の診断を仰ぐことが望ましい。
静脈関連の疾患の治療には、血がたまった静脈に硬化剤を注射して閉塞させる「硬化治療」、患部の静脈に極細のカテーテルを挿入してレーザーや高周波をあてることで血管を内部から閉塞する「レーザー治療」「高周波治療」があり、患者さんの状態や症状によって効果的な治療は異なってくる。静脈関連疾患の治療機器が整備されているチェンSCべイン アンド エンドバスキュラークリニックは、この3タイプの治療法すべてが可能なシンガポールでも数少ない専門医院となっている。
静脈関連の施術はクリニック内で行うことができ、入院する必要もないため、その日のうちに帰宅することができる。くも状静脈は症状の程度にもよるが、60%程度は1回の治療で除去することができ、多くても2〜3回の通院で治癒できるという。
また、静脈関連の疾患として気を付けたい病気に「エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)」がある。長時間同じ姿勢をすることで下肢などの静脈に血栓(凝固した血のかたまり)が生じ、それが静脈から離れて肺動脈を詰まらせる症状のことで、最悪の場合は心肺停止にいたることもある。下肢静脈瘤のある人は、エコノミークラス症候群を発症する可能性が高いといわれている。海外出張や日本への一時帰国などで飛行機を利用する機会が多い在星日本人にとっては、とくに気を付けたい疾患のひとつだ。
動脈疾患に対する最良の予防策は専門医の検査による早期発見
チェンSCべイン アンド エンドバスキュラークリニックでは、動脈瘤や末梢動脈疾患(PAD)、虚血性心疾患など、動脈関連の疾患にも対応している。
動脈瘤は体中に血液や酸素を運ぶ大動脈が風船のように膨らんでしまう症状で、周囲の動脈の血流障害を引き起こしたり、急に破裂することで突然死に至ることもある。動脈瘤の効果的な治療に、大腿部の付け根から大動脈に極細のステント(網目状のチューブ)を注入して血流障害を解消するステント治療がある。従来の開胸手術に比べて傷を最小限にすることができ、患者さんの身体にかかる負担も軽減される。
高血圧や高血糖の人は、血管内に脂肪性の粥状のかたまり(アテローム)が蓄積して血流を阻害するアテローム性動脈硬化が起こり、頭部や手足などに血液がいきわたらなくなる末梢動脈疾患(PAD)になる可能性が高い。血管内に極細のカテーテルを挿入て、先端につけた薬剤溶出性バルーン(風船)をふくらませることで狭くなっている血管を広げるカテーテル治療は、末梢動脈疾患に有効な最新の医療技術で、チェン医師は国内でこの治療にもっとも習熟した医師のひとりとされている。
動脈関連の疾患は、通常の健康診断では見つけることが難しい症状も多いため、専門医による検査を受けることが不可欠となる。動脈の疾患は、ある日突然重篤な結果を引き起こす可能性もあるだけに、定期的に検査を受けることが望まれる。