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2016.06.24

~シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語でシンガポールをお伝えする「Singapore Youth Report」。今回は「シンガポールの猿を守りましょう」と題し、猿の殺処分についてお届けします。

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猿と言えば、今年は申年のため十二支の申が思い浮かぶでしょうか。シンガポールは昔マングローブが多かったため、カニクイザルという尻尾の長い猿が各地でよく見られます。しかし、猿の増加に伴って、猿が人を攻撃したり、荷物を奪い取ったりする事件も増えつつあり、住民からの苦情は2013 年に1800件にも達しました。猿が引き起こす問題を担当するAVA は窮策として迷惑をかけた猿を殺処分することにしました。それにより、苦情の件数は去年750 件まで激減し、非常に効果がありました。

しかしながら、623 匹の猿が処分されたという事実は動物愛護者に強く反対されました。殺処分は一番手っ取り早くて現実的な方法ですが、倫理的上、残酷かもしれません。殺処分するよりむしろ猿が増加した原因の調査に取り組んだらどうでしょうか。調査によると、猿が人に近づく原因はエサをもらったことがあるからです。猿は自然からの食糧で十分足りるので、エサをあげないようにすれば問題は改善できるでしょう。猿と共存できる方法を見つけられない限り、この問題は長く続くかもしれません。


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テー・ワンティン

シンガポール国立大学の4 年生で、会計学を専攻しています。中学校の頃初めて日本語に接して、日本語の美しさや日本特有の文化に興味を持つようになりました。今は大学で日本語のコースを取っていて、休日に漫画を読んだり、可愛い動物の動画を見たりするのが好きです。犬は飼っていませんが、特にコーギーという胴長短足の犬が大好きです。