2016.06.20
妻との紛争を平和的に解決するための技術や心構えを学習し、段位を競い合うサークル「全亭協」。会長・天野周一執筆のコラム。
家庭でのヒエラルキーだが、亭主は四番目
愛妻は武田信玄の末えいである事はほぼ確信している。手の早き事風の如く。ふたりっきりの食事の静かなる事林の如く。ちょっとした事で怒る事、火の如く。何を頼んでも動かざる事、山の如しである(笑)。とは言え、本当は優しいのだ。ペットに。家庭でのヒエラルキーだが、亭主は四番目の位。愛妻、娘、ペット、亭主。自覚はしていたが、ある時、熱を出し寝込んだ事があった。「熱がなかなか下がんなくてね」「そうなのよ、元気がないから心配してたの」やはり、いざという時は超絶優しい。
「よし、やっぱり病院に連れて行くわ」ほらね。これが愛妻の本性である。「じゃ、着替えるね」「何が」。会話がお笑いのアンジャッシュのように、微妙にすれ違っている。「何がって病院に行くんだろう」「いやいや、猫ちゃんよ。2、3日前から食が細いのよ」。って、素敵な勘違いにポッ。
「あなたはこれを被ってなさい」キャベツをひと皮剥いてくれた。
「いやいや、これ、何のおまじない?」抵抗するヒマもなく、頭に被せられたのだ。キャベツの皮を頭にキャップのように被せられた図。もはや、コントであろう。ところが、驚いた。眠りから覚めると、嘘のように熱が下がっていたのだ。
「キャベツって凄いね」「何かの本で読んだのよ。あらやだ、本当に治ったの」ってどうよ(笑)。動物病院は数千円かかるだろう。私はキャベツ一枚。けちではないと思う。
ペットには惜しげもなくお金を使ってらっしゃるし。ただ、愛情の質が少しだけ違うのだろう。私には、病院や薬などに頼らないで、自然治癒力を高めなさいという、高度な愛情を感じている。
夜のおかずは、手間暇がかかると、滅多にしない、ローな愛情を感じている。夜のおかずは、手間暇がかかると、滅多にしない、ロールキャベツであった。
全国亭主関白協会とは
理念:
亭主が変われば、日本が変わる。日本の未来を明るくするのは、上手に妻の尻に敷かれる心とワザを持つ亭主力である。
使命:
妻はいつでも微笑みたがっている。そしてそれができるのは亭主である自分だけだ、と心得え、日々、実践。
位置:
全ての社会問題は家庭の崩壊から。全亭協は、日本はもとより、世界中に、愛と平和を発信していく。
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