2017.02.13
ローカルの小学校に通う子どもを持つ在星10年目の現役2児の母、リリーさん。独特なシンガポールの教育事情について、リリーさんがリアルな声をお届けします。今回のテーマは「エリート教育」です!
シンガポール政府主導で取り組む教育制度とは
シンガポールの小中学校には、GIFTED EDUCATION PROGRAMME(GEP)というプログラムがあります。GIFTED(=才能のある、優れた)生徒向けのプログラムです。この場合は芸術やスポーツなどは含めず、あくまでも知的能力が高いことを意味します。
対象者はP3(小学3年生)の後半に行われる2 度の試験により選別され、P4(小学4年生)の進学時にGEPのある一部の学校に移ります。通常とは異なるカリキュラムで特別な学習を開始し、順調に進級した場合は中学時代もGEPで学びます。ちなみにP4 でGEPに進むのは全体のたった1 %だとか。まさに選ばれし者だけが進めるのですね。
1984 年に導入されたこのプログラムは、全生徒にそれぞれのペースで学習する機会を与えるというMOE(シンガポール教育省)のポリシーのもと、同時に個々の最大限の可能性を実現することを目的としています。
このように政府主導で特別な小学生を選別、集めて教育する制度は他の国でも多く採られているのでしょうか。なかなか興味深い教育制度だと思います。