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2017.01.20

林子珺がご紹介する旬のアジアエンタメルポ。今回はシンガポールのアニメフェスを大いに盛り上げたピコ太郎、米軍厚木基地に住む少女を描いた日本映画の話題が登場。旬のアジアエンタメ情報をシンガポールからお届け!


ピコ太郎さん、シンガポール席巻!

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©Junko Hayashi

PPAP( ペンパイナッポーアッポーペン) で、あっという間に世界で認識されたピコ太郎さん。古坂大魔王さんが生んだ新キャラクターのひとつだが、8 月25 日(木)にYoutube に投稿され、ジャスティン・ビーバーが話題にした事で一気に火がついた!奇しくもジャスティン自身と同じYoutube が生んだスターだ。11 月27 日(日)の記者会見はAFA( アニメフェスティバルアジア) 参加の為だが、韓国から来て、その夜帰るという滞在0 泊弾丸ツアー。記者会見場でも忙しさを反映するように、会場からの質問時間はなしで残念。でも人柄と面白さは伝わった。写真撮影はピコ太郎全開で、同じポーズで180 度回転し、皆が撮りやすいように配慮。笑いを生んだ。

続いてAFA の会場に。待ちかねたピコ太郎の登場に会場からは大歓声が! 皆「PIKOTARO !」と叫んでいた。実は「反応が早かったのが、シンガポール。自分でやってみた動画をアップしたりと流行に敏感な国民。だからずっと来たかった」とピコ太郎さん。その後、PPAP ロングバージョンを披露したり、ラッキーウィナーと踊っ たり、大盛り上がり。再来訪もありか!? これからもWAKUWAKU JAPAN さん、 期待してます!


シンガポールフィルムフェスティバルで公開された 「大和( カリフォルニア)」

©Junko Hayashi

©Junko Hayashi

米軍基地がある大和市に住むラッパー志望の少女サクラ( 韓英恵)。だが未来は見えない。そこにカリフォルニアから母の恋人の娘レイがやってくる……。今回は来星された、宮崎大佑監督、撮影の芦澤明子氏に話を伺った。まず映画前半を満たしているのは、見るものをひりひりさせるような彼女の痛み、そして渇きだ。それが後半のある出来事によってストーリーにぱっと光が射し、サクラも観客も救われる。それこそが監督の最も描きたかった事だという。劇中で流れる耳をつんざく飛行機の爆音も実際は比べようもない。そこでは観客に基地問題をも実感させるのが狙いだ。

監督自身、自らの故郷を愛し、幼少期を過ごしたアメリカも愛す。でもその故郷を苛むのもアメリカで、ここには相反した感情が混在する。自分に向き合う監督だからこそ、思いがストレートに届く。その思いを現実化させる芦澤氏のカメラに、観客はドキュメンタリーを見ているような気持ちになる。それは実際に大和市へ行っ て見た、芦澤氏の目でもあるからだ。2 人のコラボは次回作も続く。次はどんな大和が、日本が見れるのか楽しみだ。


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林子珺(はやし・じゅんこ)
俳優を目指したものの、生活苦でコンパニオンに。バブルに浮かれた後、映画製作に関わる。アジアエンタメへの情熱には自信ありの熱血Aunty(アンティー)