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2016.11.02

あの人気コーナーがより知的により多彩になってかえってきた!在留邦人を代表する多読家・安藤浩久が、話題のあの本に快刀乱麻を断ちまくる!あなたの『次の一冊』は、ここにある。

『赤ヘル1975』

重松清[講談社文庫]

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30年前の原爆の記憶が色濃く残る広島の街をアツくした、赤ヘル軍団の1年を3人の少年の目を通して描いた小説。広島の人たちにとってカープというチームがどれほど特別な存在なのかが痛いほど伝わってきました。カープファンの愛情の厚さとアクの濃さも強烈な印象を残すはず(笑)。


『残夢の骸 満州国演義九』

船戸与一[新潮文庫]
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狂騒から破滅に向かっていく大日本帝国を、四人兄弟の視点から書いた大叙事詩もついに完結。これだけの重みをもった大長編を、死を前にして書ききった船戸氏の執念には驚嘆するほかありません。学生時代に勉強した吉田松陰の海外侵出策まで作中に出てきたのにはビックリしました。


『鬼才 五社英雄の生涯』

春日太一[文春新書]
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エンターテイメントに徹した破天荒な映画監督の一生を描いた評伝。これまでの春日氏の書籍にも共通していることですが、いたずらに褒めあげるのではなく、質の悪い映画にはきちんと(そしてかなり辛辣に)ダメ出しをするところに、映像作品に対する著者の誠実さと愛情を感じました。


『洗えば使える泥名言』

西原理恵子[文藝春秋]
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波乱の人生を送ってきた西原氏が出会った言葉を拾い集めた1冊。「人のことを憎み始めたらヒマな証拠」「いつも心に野村沙知代」「会社はニキビより簡単につぶれる」など、名言というにはあまりに身もフタもない言葉ばかりですが、ありきたりなキレイごとよりも心に刺さるのは確かです。


『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』

デイヴィッド・エプスタイン[ハヤカワ文庫]
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スポーツにおける強さを決めるのは、遺伝かそれとも環境か。この問いに最新のスポーツ科学や遺伝子学、統計学によって迫ります。上達するために練習は重要でも、練習で伸びるかにも個人差があるという指摘には納得。トップアスリートを目指す少年少女や親御さんにも推薦したい良書です。


『真田騒動 恩田木工』

池波正太郎[新潮文庫]
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大河ドラマに触発されて先日再読した『真田太平記』全12巻の余韻に浸りながら読みました。『真田太平記』の連載中に発表された「真田もの」の中短編を集めた作品ですが、そのまま大長編に消化・吸収されたエピソードもあり、創作の過程を知る上でも興味深い内容になっています。


伊国屋書店(日本)売上げランキング

【文庫/ 9 月23 日~ 9 月29 日】
※ 紀伊国屋書店サイトから引用

1.小説君の名は。/新海誠 [ 角川文庫]
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田舎で暮らす女子高校生・三葉は、男の子になる夢を見る。同じく東京の男子高校生・瀧も女子高校生になる夢を見る。出会うことのない出逢いから、運命の歯車が動き出す。長編アニメ『君の名は。』の新海誠監督執筆の原作。

2. 祈りの幕が下りるとき 東野圭吾 [ 講談社文庫]

3. 君の名は。―Another Side: Earthbound―加納新太/新海誠 [ 角川スニーカー文庫]

4. 怒り〈上〉 吉田修一 [中公文庫]

5. 怒り〈下〉 吉田修一 [ 中公文庫]

6. 何者 朝井リョウ [ 新潮文庫]

7. Re: ゼロから始める異世界生活〈9〉  長月達平 [MF 文庫J]

8. Qros の女 譽田哲也 [ 講談社文庫]

9. 村上海賊の娘〈第4 巻〉和田竜 [新潮文庫]

10. 聖なる怠け者の冒険 森見登美彦 [朝日文庫]

情報提供:BOOKS KINOKUNIA

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