• 大葉ナナコ おめでたスタンバイ
  • ライフ

2016.10.12

オールアバウトの妊娠準備や出産準備のガイド歴 10年を持つ日本のカリスマバースコーディネーターが、そろそろママになる時期の女性たちのメンタルをサポート。


悩んだことのない母などいない!

悩む母親

産む前から良妻賢母を想像して「自分は、あんな風にはできないよ〜」と落ち込まなくても大丈夫。不安や悩みがないというお母さんはいません。 「子育ての悩み」と聞いて、越えられない壁のような、見通しの立たないストレスを想像しないでくださいね。

子育ては日常。小さなピンチがたくさんやってくる。

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ピンチは成功のチャンス、失敗は成功のもと。子育ては工夫してクリアするもの。小さな子供が成長するのと同様、 育児する親も、たくさんの小さなピンチを乗り越えながら、いつの間にかできることが増えていくのですね。 子育ての自信って、本を読んで勉強したからつくものではありません。何度も練習してコツを掴んでいく。育児も同じですね。気がついたらできるようになっている。良いアドバイスは必要です が、何より大切なのは経験値。「この子はこれが 嬉しいんだな、この子はこれが気持ちいいんだな」 と、目の前の子どもにとって最善なことを積み重 ねていくうちにできるようになるのが育児かもし れません。

「育児の自信」と言いますが、悩んだことのない母などいません。誰かと比べていても、本当の自信は生まれません。自信とは、相手のために、 自分の挑戦を信じること。「私は私のままでいい」 という気持ちになれることでしょうか。小さな達成感を積み重ねていくうちに「何があっても大丈夫」となっていくのです。「私が抱っこすれば大丈夫」「何があっても信じるよ」そんな風にしっかり向き合うためにも、毎日、小さな「自分の勘」 を信じることが大切です。

子育てを楽しみながら、 母親である自分も育ててもらっている。

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産むことや育てることは、一方的に与えるばかりではありません。「私は親に愛されていない」 と思い込んでいた女性も、赤ちゃん育児を通して、 人は毎日抱かれなければ一日たりとも生きてはいけないとわかります。子育てすることで、自分が親や周囲に受容され、生かされていたことに気づ き、感謝が湧く人もいます。

世の中には育児不安をあおる事件や情報が多い ですが、本当は嬉しいニュースはそれ以上に多いもの。 「あの時なかなか眠ってくれなかったな〜」という思い出も、そのうちいとおしく思えてきます。 自分よりも相手のことを優先するというのはこういうことか!これが愛かな?と発見し、「私の中にも愛があるんだ!」と新しい自分に気づくようになるのです。

育児とは、自己再発見の旅

マニュアルなどの地図だけに頼らず、自分の嗅覚で風の 香りをかぎ、これでいいという方法を感じながら 自分の足で一歩一歩、進んでいきましょう。


Ms Nanako Oba NEW

バースコーディネーター。東京都出身。女子美術短大卒業。2003年株式会社バースセンス研究所を設立。妊娠前・妊娠中・産後の女性やカップルへ情報支援のクラスを開講。子ども達から大人まで学べる「誕生学」®のプログラムを開発し「現代用語の基礎知識」にも掲載される。全国の母親400人以上をプロ講師へ育成。シンガポールを含む小中学校でのいのちの授業が好評。公益社団法人誕生学協会代表理事。財団法人ベビー&バースフレンドリー財団ファウンダー。環境省グッドライフアワード実行委員。筑波大学大学院在学中。5児の母。著書多数。

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