2025.05.09
シンガポール国立大学(NUS)の学生の皆さんが「シンガポールの大学のオーバーツーリズム問題」について、教えてくれました。皆さんが体験したこと、感じたことを語ってくれています。
学校か観光地ですか?
シンガポール国立大学(NUS)はオープンのキャンパスなので、食堂や学校のバスなど、学校のほとんどの場所に誰でも入ることができます。ですから、コロナの後で観光客は多くなって、特に中国からのツーリストがたくさんいます。観光客は学生だけではなく、家族、両親、兄弟など、様々な年齢層がいるようです。先学期はどこでも学生より観光客の方が多いと思いました。
でも、なぜシンガポールには観光地がたくさんあるのに、NUSに観光に来るのですか。理由はいくつかあると思います。まず、NUSを知りたいからだと思います。NUSは綺麗だし、素晴らしい研究や教育の設備もあるし、いい学校なのです。シンガポールは安全な国で、勉強するにはいい所だと思います。ですから、NUSにはベトナムやインドなどからの多くの外国人留学生がいますが、特に中国の留学生が多いです。それで、その理由の一つはNUSに入学したくて、学校がどんな様子なのかを見たいということだと思います。でも、留学生たちはまだ若いので、必ず親は心配するはずですから、家族でNUSに訪れます。キャンパスはいいかどうか確認するために、学校のバスや自分の観光バスでNUSのいろんな学科や図書館など、色々な所に行きますから、どこでも混雑してしまいます。
もう一つの理由はNUSに憧れていることだと思います。NUSはいつも全世界ランキング(QSランキング)でベスト10の大学で、アジアの1位の大学ですから、アジアで有名だと思います。それで、外国人はNUSに憧れているかもしれません。ツーリストはNUSに入学しなくても、行きたい所だと思うかもしれません。いつもNUSの「UTown」という場所にあるNUSの看板でたくさんの写真を撮っています。どこでも写真を撮るようです。バスの中でライブストリームをして、NUSにいることを説明している人も見たことがあります。
自分がいる学校がそんなに有名なのは嬉しいですが、ツーリストが多くて、悩みが増えてきましたら、観光客に対するための対策が必要です。
教えてくれたのは!
ゴー・ヨンシュエン(Goh Yong Xuan)さん
初めまして!ゴー・ヨンシュエンです。専門が数学の4年生です。キャラクターグッツが好きで、特にリラックマのキーチェーンが好きです。日本に行ったら、必ず限定商品を買います。小さい頃からずっとアニメを見ていて、自然に日本が好きになりました。特に日本の景色が好きです。いつか日本に住みたいと思っていますから、今は日本語の 勉強を頑張っています!よろしくお願いします!
「済みません先生、バスが混んで過ぎたので遅れました・・・」
NUSのキャンパスは大きくて、キャンパスの中には大学のバスもあります。このバスで、駅や寮や学部などに行くことができます。教室は駅から遠いし、時間がかかるので、学生はよくこのバスに乗ります。それで、寮に住んでいる人も教室から寮までこのバスに乗っています。シンガポール国立大学の学生は多いので、このバスはいつも混んでいます。
最近、NUSに来る観光客はとても多いです。そして、その観光客はキャンパスバスに乗るので、学生はバスに乗れません。バスに乗れない場合は、次のバスを待たなければなりません。次のバスも混んでいたら、次のクラスの時間に間に合わないので、教室まで歩かないといけません。それで、10分ぐらい授業に遅れてしまうこともあります。
実は、キャンパスのバスは学生と大学のスタッフのためだけのバスです。バスに乗ったら、学校のカードを運転手に見せないといけません。でも、学校のカードを持っていないのに、観光客はまだキャンパスのバスに乗っています。私もこの状況を見たことがあります。観光客が10人ぐらいバスに乗っていて、学生は全然バスに乗れませんでした。
キャンパスの中にはだれでも乗れる普通のバスもありますが、このバスに乗ったらお金を払わないといけないので、観光客は乗りたくないです。学校のバスは無料なので、観光客はこのバスのほうに乗っています。
私は今年3月から8月まで日本に留学しましたが、その前まで学校に通っていました。NUSのキャンパスはすごく広いので、バスに乗らないといけませんでした。でも、観光客がバスに乗っている時、私は時々バスに乗れませんでした。行きたい場所が近かったり、人が多すぎたりした場合は、歩きました。でも、駅からクラスまではすごく遠いので、バスに乗らないといけませんでした。バスに乗らなかったら、絶対遅くなります。友達によると、その時から観光客は多いので、バスにまだ乗れないそうです。NUSの学生はバスに乗れないし、授業に間に合わないので、怒っています。
教えてくれたのは!
ライアン・イルシャッド・ビン・イスマーリ(Rhyan Irsyad Bin Ismerli)さん
皆さん、初めまして。ライアンと言います。4年生の機械工学部の学生です。小さい時から日本の文化などとても好きです。今年の3月から8月まで東北大学に留学して、友達がたくさんできました。友達と話せるように、日本語が上手になりたいです。今はまだ上手じゃないので、もっと勉強しないといけません。それで、大学を卒業した後日本に住みたいので日本語を勉強しています。
大学の食堂でも迷惑をかける観光客
シンガポールの大学はいつも人が多くて、賑やかなキャンパスです。そして、NUSは普通の日でも混んでいます。夏休みの間、沢山の観光客グループがキャンパスに来るのはほとんど問題がありませんでしたが、8月に学期が始まった時、状況は悪くなりました。
大学生の毎日は授業や試験で忙しくて、食事や休憩の時間はあまり長くないです。観光客が多くいると、どこの食堂でも人が多くなるので何もできません。このオーバーツーリズムが問題になってからいつも食堂で席を見つけにくくなったし、全ての店にも沢山の人が並んでいるし、何でも長い時がかかってとても大変です。また、この問題を避けるために食事をスキップする学生も沢山います。長い1日の日でお腹が空いていたのに、私もそうしなければなりませんでした。
観光客の問題についてインタビューされたある学生によると、色々な困ることがあるそうです。例えば、子どもが多くて騒がしすぎることや、食堂の店の材料が足りなくなることや、テーブルと食器を片付けないで周りを汚すことなどです。「私たちはここの学生なのに、どうして全て観光客に譲らなければいけないの?」と悩みも言いました。その上、大学での安全も心配しているそうです。シンガポール人は食べ物を買いに行く時、席をとるためにかばんやノートパソコンなど自分の持ち物をテーブルか椅子に置いておくことは普通です。このルールを知らない観光客は、学生の持ち物を捨ててしまうかもしれません。
もちろん、学生だけではなくて、キャンパスの管理人や他の働いている人たちにとっても大変です。設備の掃除をしたり、パトロールしたり、仕事がもっと増えていて、仕事のストレスも高くなっています。大学はオーバーツーリズムでできた問題への準備が全く不十分です。
それで、この問題を解決するためにルールを作ることが必要です。誰でも来ることができるキャンパスでも、ルールが公平で、皆がルールを守るようになったほうがいいです。このような問題がもっと悪くなる場合は、早くマネージして、大学の学生とスタッフ、観光客の皆がいい思い出が作れるようにしましょう。
教えてくれたのは!
リム・ジアシュエン(リム・ジアシュエン)さん
初めまして! リム・ジアシュエンと言います。生命科学の3年生です。趣味は墨で色々な生き物の絵を描くことです!日本の舞台芸術はとても独特だと思って、伝統的なのも現代のも大好きです。(特に歌舞伎や宝塚歌劇団の作品や2.5次元ミュージカル)キャラクターが話すことと曲の歌詞の深い意味が分かるようになりたいですから、日本語を勉強しています。そして、1年生の時から日本舞踊を習っています。先生と先輩たちがよく日本語で喋ったり、お稽古について相談したりしているので、私もそのようになりたいです。もちろん、舞踊の曲の意味も分かるようになればいいと思います。
観光客が多すぎる解決策
最近、NUSには観光客が多いです。そのため、私たちの生活が不便になりました。最初の問題は、シャトルバスに観光客が多すぎることです。 学生たちはバスに乗ることができなくなって、授業に遅れてしまいます。今はNUSでは観光客のシャトルバス利用を午前8時から午後2時まで禁止しています。これは良いアイデアだと思います。大学生がシャトルバスに乗れるようになりましたが、NUSではたくさんのクラスが夜8時まであるので、観光客は夜8時以降に訪れると良いです。NUSはシャトルバスの本数を増やすこともできますが、コストが高いと思います。学生が徒歩で通えば、健康にも良いでしょう。
次に食堂の問題です。昼ご飯の時間に学校の食堂で食事をしている観光客が多すぎるように思います。学生たちは授業に行く前に昼食を食べることができないし、この問題はバスの混雑に似ていると思います。問題を解決するため、昼ご飯の時間にプロモーションをするのはいいと思います。そのプロモーションは学生を助けることができるはずです。食堂の外にもっとたくさんの椅子とテーブルを設置するのもいいアイデアだと思います。学生は食堂でご飯を買い、そこで食べることができます。このアイデアはそんなにお金もかからないし、実施も簡単そうなので気に入っています。これが最良のアイデアのはずです。NUSはスペースをもっと効果的に利用する必要があります。
このように、すべてのアイデアにはいい点と悪い点があると思います。正解も不正解もありません。いいアイデアだったら、やってみればいいと思います。学生は学費を支払っているので、学校はもっと学生を支援すべきだと思います。最終手段として、学校は観光客を制限すべきだと思います。学生の教育は重要ですから。
教えてくれたのは!
ダレン・トゥン(Darren Tng)さん
皆さん、初めまして。私はダレン・トーンです。コンピュータ科学の4年生です。趣味はコンピューターゲームをすることです。好きなゲームは『Apex Legends』です。サッカーも好きです。私は6月に日本に行きました。友達に会って、たくさんの美味しい日本食を食べました。私のお気に入りの場所は日本橋でんでんタウンです、なぜならそこでポケモンカードを販売しているからです。また日本に行きたいです!よろしくお願いします。