2025.05.07
シンガポール国立大学(NUS)の学生の皆さんが「シンガポールの塾文化の問題」について、教えてくれました。皆さんが体験したこと、感じたことを語ってくれています。
子供と塾とキアス
世界中で良い成績を取ると、未来が明るくなると思われているので、私達は一生懸命勉強しています。でも、どう勉強しても、勉強の仕方が悪かったら、成績は良くならないはずです。ペースが速すぎたり、先生の説明がわからなかったりしたら、学生は授業中に集中できませんから、親は子供の勉強が心配になります。
例えば、シンガポールのニュースによると、親はよく「子供は学校が教えてもらった内容を本当にわかっているかどうか…」とか「学校で教えている内容だけで足りますか…」と思っているそうです。ですから、シンガポールの親は子供たちを塾に登録させます。大体小学校に入学した時塾に登録しますが、入学する前に塾をもう探して、登録する親がいます。その親を地元の人は「kiasu(キアス)」と呼んでいます。キアスは他の人に負けないように、自分に色々なことをさせて、他の人よりよくなるという意味です。そんな親は、子供の成績が他の子と同じだとだめだと思って、子供の成績を必ずクラスの5位以内を目指します。
シンガポールでは卒業する前に、中学校に入学したい小学生に国家試験を受けさせます。その時、大勢の親は子供が有名で、最高の中学校に入学できるように、子供を絶対に塾に登録させると思います。私の両親もそうだったので、8歳から16歳までほとんど毎日学校が終わったら、塾に行きました。遊ぶ時間がないし、ストレスもたくさんあるし、とても大変でした。
コペンハーゲンの教授によると、日本には「進学塾」、「補習塾」、「ドリル塾」の塾があるそうです。簡単に説明すると、シンガポールの塾は日本の3種類の塾です。学期中の塾は補習塾みたいだし、国家試験の時は進学塾のようになるし、時々学期が終わったら、ドリル塾を塾でしています。シンガポールには“Private”と“Group”という塾があります。“Private”は教師が1人と学生1人で習いますが、1時間90ドルから130ドルもかかります。“Group”は教師が1人につき学生 2〜3人で、“Private”より安いですが、1時間は40ドルから120ドルと値段が違います。教えた経験がある先生の場合は、授業料が高くなるそうです。
シンガポールと日本の塾が一番違うことは子供が登録する原因です。シンガポールの親は「キアス」なので、もし他の親が子供を塾に行かせると聞いたら、自分の子供も塾に登録させなければならないようになりますが、日本では塾は入学試験の準備に必要だからです。
シンガポールの調査によると、アンケートに参加した親の60%の子供が塾に登録していたそうです。そして、この60%の中の65%は子供が3〜4科目、5%の子供が5科目以上とっていたそうです。塾が学生にいいという研究は少ないのに、親が「キアス」なので、塾が大切だそうです。
教えてくれたのは!
アシュリン・キョン(Ashyn Keong)さん
皆さん、こんにちは!英語学を専攻している4年生のアシュリンです。小さい時から、言語が面白いと思っているので、暇な時に外国語を習っています。中学生の時にフランス語を少し自分で勉強しましたが、だんだんつまらなくなったので、やめました。でも、まだ少しわかります。最近、1人でスペインに行ったので、行く前にスペイン語を自分で勉強ましたが、今も時々勉強しています。将来、もっと言語を習いたいです!皆さんが話したい言語がありますか。その理由を教えていただけませんか。
シンガポールの塾文化の危険性
シンガポールの塾文化には、だいたい3つの大きな問題があります。
まずは学生のストレスです。塾のせいで、学生たちは自由な時間が少なくて、たくさんストレスがあります。一週間の間に、小学生と中学生は月曜日から金曜日まで、一日中授業があって、時々課外活動にも参加しなければなりません。でも、課外活動の後、休むこともできせん。塾に行かなければなりませんから。その後、もし時間がある場合、授業の宿題やプロジェクトなどをします。
例えば、私は中学生の時、午前8時から午後3時まで授業があって、3時から6時までバンドの練習をして、6時から8時まで急いで晩ご飯を食べて、疲れているのに8時から10時まで塾に通わなければなりませんでした。毎日忙しかったので、自由な時間があまりなくて、とても大変でした。それに、学生たちは親に「他の無駄な活動に気を取られず、勉強と成績は一番重要だ」とよく言われているので、ストレスが多くて、メンタルヘルスも悪くなっています。
次は親のストレスです。一般的な塾は高いので、親の経済的な負担は大きいです。親は子どもの成績をいつも心配してますから、塾がどんなに高くても、子どもを最高の塾に通わせます。例えば、シンガポールで有名な塾、“The Learning Lab”では、1回105分のクラスは100ドル以上かかります。あまりお金持ちじゃない家族はそんな高い塾代が払えませんから、親はできるだけ自分で子供に勉強を教えるようにしています。それは時間と努力がかかるので、親にもストレスになります。
最後は教育システムが不公平なことです。シンガポールは「実力主義社会」とよく言われていますが、この塾文化は塾に行けない学生にとって不公平です。最初、政府は学生が一所懸命頑張ると、必ず成功するという「努力が報われる」教育システムを作りました。でも、お金持ちの親が子どもを塾に登録すれば、その子どもはもっといい教育が受けられます。そして塾に登録すれば、あまり頑張らなくても成績は大丈夫です。お金持ちじゃない学生はどんなに頑張っても、塾に行く学生より成績がよくないはずです。この「誰かが払えば成功する」システムはとても不公平で、社会が分けられる原因になっているかもしれません。
この3つの問題は大きいですから、シンガポールの教育システムを変えなければならないと思います。
教えてくれたのは!
ウォン・ユチン(Wong Yu Qing)さん
皆さん、初めまして!薬理学の4年生のユチンです。私は音楽を聞くこととコンサートに行くことが大好きです。歌は英語、韓国語、日本語などよく聞いています。最近、私はヨーロッパに留学したので、最後の目的地がスウェーデンでした。私の友達は本当にラッキーでしたから、テイラースウィフトのコンサートチケットが取れました。コンサートの雰囲気はすごかったです!その夜はたぶん忘れられないでしょう。ソーシャルメディアによると、ヨアソビは来年シンガポールに来るそうです。私はとても楽しみにしています!皆さんはどんな歌をよく聞いていますか。
コラボレーションの必要性
シンガポールの塾文化の状況はとても複雑だと思います。政府がたくさん学生の塾でのストレスを下げるための法律を作っても、直りません。例えば、2021年から、政府はシンガポールの小学校のスコアシステムを変えました。2021年以前は、小学校の年末試験の成績は0から300までの数字が使われていましたが、2021年からはABCDEやアルファベットが使われています。成績はそんなに詳しく(細かく分けること)なくなったのに、親たちはまだ子どもを塾に行かせています。2023年から小学校と中学校では中間試験がなくなりました。それから、塾は暇になった学生に模擬試験をさせています。政府だけでその問題を直すのは無理そうですから、社会で会社や親も必要なはずです。
親たちはシンガポール学校の普通のカリキュラムを信じていませんから、自分の子供には塾が必要だと思っていると思います。
まず、親たちは毎日働いて疲れていますから、子供が何を学ぶかや学校でどうやって学んでいるか全然知りません。それで、親たちは全部を塾の先生に任せます。働いて親は仕事を休んだり、早く家に帰ったりすると、子どもが学校で何を学んでいるを知ることができます。そして、親たちは子供に予習や復習を教えてあげることもできます。そうすれば、塾の先生は要らないと思います。でも、これは会社と政府のコラボレーションが必要ですから、全ての会社でそのようにすることは難しいと思います。
次に、親たちが父母会に参加することです。父母会で親たちは学校のマネージメントに相談できると思います。ミーティングで、学校のカリキュラムについて、良いことや悪いことが話せるようになったり、カリキュラムも変えたりすることもできます。それで、学校のカリキュラムをもっと理解して、何が問題か答えられて、学校のカリキュラムを信じることができるようになると思います。学校の普通のカリキュラムが良くなると、親たちは塾はもう必要じゃないと思うはずです。
シンガポールの塾については、シンガポールでは政府が何かしなければならないと言われています。私の意見は塾の問題をなくすために、親は子供を塾に行かせないことは大切だと思います。それで、政府だけは十分じゃなくて、社会で会社や親は必要なはずです。
教えてくれたのは!
リー・ジャシン(Lee Jia Xin)さん
皆さん初めまして。コンピューター科学を勉強している4年生のリー・ジャーシンです。暇な時、ゲームをしています。色々な日本のゲームをして、日本語と日本の音楽に興味がありますから、今大学で日本語も勉強しています。最近、ギターで日本の音楽を弾くのに興味が出てきました。たくさんのゲーム音楽やJPOPをギターで弾けるようになりたいです。とても難しいですが、あきらめません!皆さんは、趣味を通じて何にか興味を持つようになったことはありますか。