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2022.05.17

アルビレックス新潟シンガポール(以下、アルビS)は女子チームを設立して、WPL(シンガポールウィメンズプレミアリーグ)へ参加することを発表しました。今回は新設された女子チームからティナ選手、エミリア選手、ナドラ選手にアルビS加入にあたってのストーリーやシンガポール女子サッカーの現状について伺いました!
(本文:敬称略)
 


エミリア選手
背番号:17
ポジション:DF/MF
生年月日:1999年1月15日
利き足:右


ナドラ選手
背番号:9
ポジション:DF/MF
生年月日:1994年4月12日
利き足:右


ティナ選手
背番号 : 11
ポジション : MF / FW
生年月日 : 1982 年 4 月 5 日
利き足 : 左

まずは自己紹介と、サッカーを始めたきっかけを教えてください。
ティナ••• こんにちは、チームキャプテンを務めるティナです。私は8歳くらいの時にボイドデッキで友だちと一緒にサッカーを始めました。16~17歳くらいに初めてサッカークラブに所属したのですが、 そこからより本格的にサッカーに取り組むようになりました。

エミリア••• エミリアです。今日はよろしくお願いします。家族や友だちのためにケーキを焼くことが趣味で、サッカーは3歳か4歳の頃に兄と父の影響を受けて始めました。

ナドラ••• はじめまして、ナドラです。
現在28歳ですが、私がサッカーを始めたのは本当に幸せな偶然がきっかけでした。長いストーリーなのですが・・・

ぜひお聞かせください。
ナドラ••• わかりました!24歳のとき、ある会社でインターンをしていたのですが、そこで、社内チームビルディングの一環としてゲームやスポーツのファシリテーターをすることになりました。 そしてサッカーをアクティビティとして実施したのですが、 ファシリテーターとして、とにかく大きな声で、率直で、とても情熱的にセッションを盛り上げていました。
 一方でその時にその会場周辺では多くのサッカーアカデミーが練習を行っていました。すると私たちのセッションが始まって一時間が過ぎた頃、一人のサッカーコーチが私の方に歩いてきて、 「私のフットボールアカデミーでコーチをやってみないか?」と声をかけていただいたんです。まさにそれがサッカーと深く結びつくきっかけでした。この日のことは鮮明に覚えています。
 実は、そのコーチからクラブに誘われるまで、 シンガポールに女子サッカーがあることすら知らなかったのですが、思い切って、サッカー未経験の私が加入できるクラブを探し、トライアルに参加しました。
 この幸せな偶然が、昔からずっと求めていた私にとって大切な何かをもたらしてくれた気がします。

素敵な出会いがあったのですね!その中で皆さんはアルビSに入団することになりましたが、それについてどのように感じていますか?
ナドラ••• アルビS女子チームの創設メンバーの一員になれたことはとても感謝していますし、光栄に思っています。アルビカラーのオレンジのユニフォームを着て、誇りを持ってプレーして、そして、ファンやサポーターの皆さんがスタンドから応援してくれる景色を見るのが楽しみです。

ありがとうございます。ティナ選手とエミリア選手はいかがですか?
ティナ••• とてもワクワクしています。もちろん初めて日本にルーツを持つクラブでプレーすることになるので、楽しみな気持ちと一生懸命頑張りたい気持ちの2つが大きいです。

エミリア••• 私もとにかくワクワクしています!アルビSはシンガポールで最も敬意を集め、そして有名なサッカークラブの一つなので、新設の女子チームに参加できることはとても光栄です。この新しい環境の中で、全力で頑張りたいと思っていますし、きっとチームとしてもいろんな面で成長していけると思うので、これから何が起こるか楽しみにしています。

ティナ••• ちなみに2人はどういう経緯でアルビSのトライアルに参加することになったの?私は元々アルビレックス新潟シンガポールの男子チームのことを知っていたので、女子チームが新設されることを聞いて興味を持ったことがきっかけだったけれど、、

エミリア••• 今年の1月に友人からトライアルがあることを聞いたことでしょうか。新しい環境で新しいチームメイトやコーチと過ごすことは、より良い選手になれるだけでなく、より多くのことを学び、新鮮な経験をする素敵な機会になると思い、トライアルに参加することにしました。新しいチームメイトと一緒にプレーすることで、たくさん成長していけると思っています。

ナドラ••• 私は、もともと日本の文化や習慣が大好きだったんです。なので、トライアルのことを聞いてから、アルビSの一員として、みんなのヒーローのような選手、憧れでありお手本となれる存在になりたいと思っていました。アルビSの男子チームはシンガポールでも敬意の対象となるクラブです。女子チームも同じような存在になっていきたいですね。

それでは、次の話題に移りましょう。 J+PLUSの読者は、シンガポールの女子サッカー事情についてよく知らない方も多いと思います。シンガポール女子サッカーの現状についてシェアしていただけませんか?
ナドラ••• みんなが努力して新たなWPLのスタートに至ったわけですから、まずはこれまでのサポートや努力に対して感謝の気持ちがあります。そしてリーグがリニューアルスタートを果たす今だからこそ、私たちがそれにふさわしいことを証明しなければなりません。
 私個人としてはナショナルチームにも参加して、シンガポール国内ではチームやレベルに関係なく、すべての選手が女子サッカーを素晴らしいものにするために役割を担っていることに気づかされました。
女子サッカーのプロ化までは課題しかありませんが、もちろん手の届かないものではないと信じています。

 *WPLは新型コロナウイルスの影響で2020年、2021年は開催中止となっていました。今シーズンは3年ぶりの開催となるほか、リーグ史上初めてタイトルスポンサーがつきました。アルビSのほかにもホーガンユナイテッドやバレスティアカルサなども女子チームを設立しリーグ参戦チームも増加します。シンガポール女子サッカーにとって大きな変革の一年となります。

ティナ••• 一方で他の国々と比べると、サッカーのレベル以前に物足りないところが多いと思っています。シンガポール国内に女子サッカーがあることをもっと多くの方に知っていただきたいですし、そうした活動にさらに尽力していく大事な時期だと思います。

エミリア••• 今回これまで女子チームを持っていなかったSPLのクラブが、新たに女子チームを設立して、WPLへの参加を決めたことは、大変嬉しく思っています。シンガポールの女子サッカーも今はアマチュアチームのリーグですが、これからどんどん成長していけると信じています。
 そして、シンガポール国内で以前に比べると女子サッカーに関する広告や宣伝が多くなってきているので、その点での成長を感じています。SNSでも一般の人たちへ向けた発信が活発になってきました。何より、今回のWPLリニューアルにあたり多くの女性がサッカーに興味を持ってくれると思いますし、これをシンガポールでの女子サッカー発展につなげていきたいです。

ティナ••• そして重要なのは、全体でサポートを得やすい環境を作っていくことももちろんですが、もっと女子サッカーの輪を広げていかないといけないとみんなが自覚して、そこに向けて選手自身も頑張らないといけません。

エミリア••• 個々の選手が自分のストーリーをシェアすることで、いろんなインスピレーションを与えていけるといいですよね。

ナドラ••• 選手、監督、チームスタッフ、スポンサー、そしてメディアの方々、みんなが手を取り合って働けば、成長・改善・継続の良い流れが間違いなくできると思います。
 そしてシーズンが始まってからは、女子サッカーが大きな可能性を秘めていて、これからもっと発展していくことを皆に知ってもらうために、試合で最大限の力を発揮することにも集中していかなければなりません。同時に、常に地域社会に貢献し、私たちの後に続く若い人たちにインスピレーションを与えることも忘れてはいけません。

ありがとうございました。それでは最後に、今年の目標を教えてください。
ティナ••• 私はチームが3位以内でシーズンを終えることができるよう、サッカーの面を引っ張っていきたいです。

エミリア••• そうですね、チームとして積極的にプレーできるようになること&チームメイトと素晴らしい化学反応を起こしていくことが目標です。

ナドラ••• 私もチームをうまくリードすることが大きな目標の一つです。チームの中で役割を担うことは大きなプレッシャーになりますが、それをうまく、的確にこなすことができれば、良い満足感が得られると思います。パフォーマンスに関しては、フィールドに立つたびにベストを尽くし、得点に絡んでいきたいと思います。
また、結成されたばかりのチームですから、フィールド内外で協力し合い、継続的な改善に向けて成長することで、思い出に残るシーズンにしていきたいです。

ありがとうございます。アルビレックスファンの皆さま、読者の皆さまへメッセージがあればお願いします。
ナドラ••• 皆さんこんにちは。ぜひ引き続きアルビSへの応援をよろしくお願いします!その中で女子チームもサポートしていただけたら嬉しいです。
 アルビレックスカラーのユニフォームを着て試合に出ること待ち遠しく思っています。ぜひ試合を観に来てくださいね!

エミリア••• アルビSへいつも応援いただきありがとうございます。ナドュラと同じになりますが、ぜひアルビSのユニフォームを着て戦う姿を観にきてください。大切な歴史の1ページです。

ティナ••• 素晴らしいリーグにしていく自信があります。ぜひ一緒に盛り上がっていきましょう!

 
*「J+Plus」は、Albirex Niigata FC(S) のオフィシャルメディアパートナーです。