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2022.04.29

今回は、シンガポール国立大学、通称「NUS」の巨大な敷地内にある博物館「Lee Kong Chian Natural History Museum(リー・コン・チェン自然史博物館)」を紹介してもらいます。


今回ガイドしてくれる生徒さん

ライ・ユーチェン(Lai Yu Chen)です。NUSでは環境工学を勉強しました。もっと他の専門も勉強するために、今はコベントリー大学でマスコミ学を専門に勉強しています。


NUSのキャンパスにあって、2,000種類以上の化石がある博物館です。シンガポールと周りの地域の生物の多様性・環境・保全活動にサービスを提供する国際的にとても有名な展示・教育・研究施設です。主要な動物学コレクションはこの地域で最大の東南アジアの動物のコレクションの一つです。様々な標本の知識も学べますから、恐竜や化石が好きな人達にとって、ここは絶対見逃してはいけません!

「リー・コン・チェン自然史博物館」のハイライトは、ほぼ完全な竜脚類の三つの巨大な化石の骨格のコレクションと、「ジュビリー」というマッコウクジラと、オサガメや他の様々な標本です。


植物ゾーン
入り口から入って最初に目にするのは植物ゾーンです。色々な植物が紹介されています。例えば、イペ(Trumpet Tree)、フトモモ(Sea Apple)、サガの木(Saga)、テンブスの木(Tembusu)などの、よく見る木も展示されています。その中で、テンブスの木はシンガポールで一番有名な木です。シンガポール国立大学の寮の名前もテンブスの木から命名されています。シンガポールの5ドル紙幣でも見ることができますよ!


博物館の中では世界中で一番大きい花、ラフレシア(Rafflesia Flower)の実物大サイズのモデルが展示されています。ラフレシア花は寄生植物に属する珍しい植物で、主にボルネオやスマトラやインドネシアの熱帯雨林で見られます。そのライフサイクルは大体数週間で、とても短いです。それに、花が咲くととても臭い匂いを放ち、腐敗物のような匂いで有名です。ですから、これがただのモデルでよかったですね!


恐竜ゾーン

博物館のメインハイライトはこの三つの恐竜達、ディプロドクス竜脚類(Diplodocid Sauropod)の化石です。すごく大きい化石で、実際に見るともっと大きいです!それぞれ約80%の完成度で、これらは今まで発見された化石の中で、最も完全な化石です。2007年から2010年の間、米国のテンスリープという小さな町の採石場で発見されました。陸上を歩いた生物の中で一番大きくて重い動物の一種で、群れか、その家族の一部と考えられています。

実は、彼らには名前があるんです!プリンス、アポロニア、トゥインキーという名前です。三匹の中で、プリンスは一番大きくて、全長約27メートル、トゥインキーは一番小さくて、約12メートルです。もしリー・コン・チェン自然史博物館を訪れたら、どれがプリンス、アポロニア、トゥインキーか、調べてみてください!


ディプロドクス竜脚類の化石の上には、ブラジルから来た二つのプテロサウルス/翼竜(Pterosaur)の化石があります。大きな羽と冠があり、歯のない翼竜の一種です。彼らが空を飛ぶ姿を想像してみてください。かっこいいと思いませんか?博物館の二階から見ると、もっとはっきり見えますよ!

エドモントサウルス(Edmontosaurus)の大腿骨の化石もあります。エドモントサウルスは頭が平らで、植物を食べるカモノハシ恐竜です。体長は10メートル、高さは2メートルだと推測されています。かなり重そうですね!実は、この生物の体重は約1,000キロだったそうです!


哺乳類ゾーン

2015年にジュロン島で発見されたマッコウクジラ(Singapore Sperm Whale)もいます。「ジュビリー」と言われていて、シンガポールの独立50周年を祝うという意味があるんです。ジュビリーは、お腹にたくさんプラスチックがたまり、栄養不足で少しずつ弱くなっていき、船を避けられず死にました。悲しいですが、シンガポールは大型哺乳類には適していない国なのです。


マッコウクジラだけではなくて、ジュゴン(Dugong)と、コビレゴンドウ(Short-finned Pilot Whale)の骸骨と、アジア象の頭蓋骨もあります。このジュゴンとコビレゴンドウはそれぞれ1895年と1912にマレージアから収集されました。コビレゴンドウについて面白い知識の一つは、コビレゴンドウはマイルカ科ですが、行動が鯨に近いため、鯨として扱われることが多いことです。

哺乳類ゾーンには、他の色々な東南アジアの動物の標本も展示されています。例えば、虎やヒョウや霊長類などのように、大きい哺乳類から小さい哺乳類まで、展示してあります!全て本物みたいでまるでジャングルの中にいる気分になります!


この写真のワニの名前はカイザーです。飼育された河口ワニです。シンガポールのスンゲイセラングーン(セラングーン川)で発見されました。2007年に40歳で死んだ後に博物館に寄贈されました。カイザー標本は、最初の重さは1トンぐらいで、生地などがつめられていましたが、2018年以降は、軽いフォームに変えられて、今は120キロの重さになっています。


博物館では潮の変化や潮と月の関係も、この写真の展示物で説明されています。自然の規則に興味がある方は、ぜひこの展示のくわしい情報を読んでください。ここにはよく目立つ巨大な海の魚のモデルも展示されていますよ!


ショーケースのガラスに光が反射して見づらいですが、この写真はマングローブカブトガニです。最初に見たとき私が知っている蟹と全然違うのでびっくりしました!普通の蟹に全然似ていなくて、逆にポケモンのカブトを思い出しました!蟹と呼ばれていますが、実は蟹より、蜘蛛やサソリともっと近い関係があるんです。それに、写真ではすごく大きく見えるかもしれませんが、実際には既存のカブトガニの中では最も小さいカブトガニの一つです。その青い血も貴重で、薬の開発のために生物医学で使われているんですよ。


最後に見られるのはオサガメです。1883年にマレーの村人たちによってシラップ近くの海辺で死んだまま発見されたそうです。全長1.75メートル、世界中で最大の亀の種類で、このオサガメは100歳以上ではないかと言われています。



見学が終わって出口を出ると、小さいギフトショップがあって、お菓子やおもちゃが売られています。お土産を買いたい人はぜひこちらでどうぞ!この博物館への旅の思い出に、自分や家族にお土産を買ってみたらどうでしょう?とてもいい記念になりますよ。
 

Lee Kong Chian Natural History Museum
住所:2 Conservatory Drive, (S)117377
営業時間:火~日曜 10:00~18:00(16:30までに入館)
*2022年4月から再オープン
休日:月・祝
🌎:https://lkcnhm.nus.edu.sg/
料金一般:大人 S$21
     3~12歳の子ども、または学生 S$13
     シンガポール人とPR保持者 大人S$16、
     3~12歳の子ども、または学生 S$9
     NUSの学生の入場料は無料


まとめ
博物館にある本物の動物や植物を見るチャンスは、今までありませんでした。でも、ここで全部見られます!以前はシンガポールと周りの国の動物や植物のことをあまり知りませんでしたが、リー・コン・チェン自然史博物館へ行った後で、様々な生物についてもっと知ることができました。ぜひ、みなさんも、行ってみてください!