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2021.12.14

2020年からアルビレックス新潟シンガポール(以下:アルビS)でCEOを務める難波氏に、2022年の抱負、新たな年への意気込みを語っていただきました。新たに18名が加入するアルビSは2022年シーズンにどんな戦いを見せてくれるでしょうか。



難波修二郎(なんば しゅうじろう)
1975年生まれ
香川県高松市出身
大阪体育大学大学院卒業後JリーグFC東京に入社。10年の勤務ののち渡米し、アメリカスポーツビジネスで5年間の経験を経て2014年よりアルビレックス新潟シンガポールに。2020年からCEOを務める。

 

CEO就任後の2シーズンが終わり、また新しいシーズンが始まりますね。
 コロナ禍で大変なことも多いですが、困難で得られることも多いのでやりがいしかありません。様々な挑戦の中で得られる成功・失敗・気付きは間違いなくクラブ全体の肥やしです。立ち止まることなくクラブ・会社を動かしていきたいですし、選手・スタッフ全員が前を向いて業務に取り組むことができるように心がけています。
 もちろん、私たちを応援してくださる方々全員に明るいトピックを提供し続けることが最重要事項です。その点では2021シーズン、リーグ優勝して終わることができればベストでしたね。

 

チームは惜しくも2位でしたが、逆転優勝をかけた最終節は鬼気迫る戦いぶりでした。
 この試合を含め終盤の3連戦で勝ち点を積み上げることができず優勝を逃してしまいました。応援していただいた皆さまには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 逆転優勝に向け厳しい条件で迎えることになった最終節でしたが、チーム全体が何か起こしてやろうという雰囲気を作ることができたのは、スタンドの皆さまに強く後押しいただいたからこそだと思います。

 

ホームスタンドには人数制限が徐々に緩和されて以降、どんどん活気が戻っていきましたね。
 改めてお礼をお伝えしたいです。無観客開催の時からシンガポール人・日本人問わずスタジアムフェンスの外から応援してくださっていた方がいました。スタンドにお迎えできるようになってからはさらにたくさんのファン・サポーターに足を運んでいただきました。
 サポーターの皆さまに作っていただいた暖かな空気と試合中の一体感には、何度感動したかわかりません。熱くサポートいただいていることを実感しましたし、恩返しをしたいという気持ちが一層強まりました。

 

さて、ここからは2022シーズンの話に移っていきたいと思います。まずはチームについて、吉永一明氏が新監督に就任すると発表がありました。どのようなことに期待されますか。
 吉永新監督には昨シーズンはテクニカルダイレクター(TD)という立場から、クラブ全体のサッカー部門を統括いただきました。クラブとして取り組むゲームモデル(チームで取り組むサッカーの説明書のようなもの)をジュニアチームや下部組織であるU15・U17に落とし込んでいただいたほか、トップチームの選手・スタッフに対してさまざまなアドバイスをしてもらいました。
 2022年シーズンは、アルビから多くの選手が他チームに移籍し、シンガポールリーグのライバルたちがさらにパワーアップすることが予想されますが、その中でも圧倒するチームを作っていただきたいと思っています。また、日本から一年限りのチャレンジに来た選手、アルビレックスで何かを得て、羽ばたきたいと考えているシンガポール人選手に対して、より結果と個人の成長にコミットしていただく、そんな思いで監督に就任していただくことにしました。

 

リーグのレギュレーションに従い、例年通りメンバーの大半が入れ替わることとなります。どんな選手が揃いましたか?
 はい、2021シーズンに所属していたうち18名の選手が退団し、同数の18名が新たに加入します。昨シーズンから契約を延長した選手を含めて、この一年が勝負だという心持ちを共有できる選手にきてもらいました。
 2月下旬予定のリーグ開幕に向けて準備を進めていきますが、様々なバックグラウンドを持った選手たちですので、ぜひそれぞれの選手をチェックしていただければと思います。もちろんチームとしても見ている皆さんにワクワクしていただけるようなアグレッシブなサッカーをお見せしたいと思います。

 

さらに新規メインパートナーの発表がありました。
 今シーズンよりデンカ(Denka Chemicals Holdings Asia Pacific Pte Ltd)様にメインパートナーとしてクラブを応援いただくことになりました。デンカ様には2015年からサポートしていただいていたのですが、我々の活動にご理解とご賛同をいただき契約にいたりました。特に「日本とシンガポール、そして世界の架け橋であるとともに、より地域に根ざした活動をしていく」というクラブの方向性に共感していただきました。デンカ様のロゴはユニフォームの胸に掲出されますので、クラブ一同胸を張って活動していきたいと思います。

 

また昨年はフットボールアカデミーの設立もありましたね。
 そうですね、構想自体は割と早い段階から持っていたのですが、コロナ禍でしたので始動のタイミングを伺っていました。10月よりプレローンチという形で活動をスタートし、昨年末に公式にスタートしました。

 

先月はダイレクターのハビルさんにお話を伺いましたが、フットボールアカデミーを通して目指すことはどのようなことですか。
 ハビルが話した通り、シンガポールの子どもたちに向けて性別や能力に縛られずサッカーをプレーする場を提供したいという想いがあります。
 これまで我々のサッカースクールや下部組織U15・U17、そして行政区Yuhuaと提携して運営するYAFA(Yuhua Albirex Football Aademy)では、アルビレックスでサッカーをしたいローカルの子供たちに直接的にアプローチするものではありませんでした。

と言いますと。
 サッカースクールでの指導は日本語ですし、メンバーのほとんどが日本人の子供たちです。もちろんシンガポール人でも入会できますが、言語の問題もありなかなかハードルが高かったのは否めません。また、下部組織はセレクションに合格しなければ入団することができませんし、YAFAはYuhua行政区の子どもたちが主な対象ですので、シンガポール全土を対象にしていたわけでないのです。

 

そのシンガポール全体にアプローチしていく役割を担うのがフットボールアカデミー。
 その通りのイメージです。サッカースクールもフットボールアカデミーも国籍で制限する意図は一切ありませんが、シンガポールの子どもたちやその親御さんが、より親しみを持てるシンガポール式のやり方で進めていけたら、という点がフットボールアカデミーの大きなポイントです。
 また、これはクラブのフィロソフィーでハビルとも共有しているのですが、サッカーが上手くなることだけではなく、人生や地域社会との関わり、人格形成などにも貢献していきたいですね。

 

サッカースクールやチアダンススクールについてはいかがですか。
 サッカースクールとチアダンススクールは特にコロナ禍で、思い通りの活動ができてない部分は正直あります。政府の感染対策ルールに則りながら、活動を続けていますが、やはりコロナ前と比較するとどうしても制限ありきの活動になってしまっていると思います。

 

人数制限が高頻度で変更となるのは、深く影響があるのではないかと思います。
 そうですね。ただその中で選手との交流イベントであったり、ダンスイベントであったり、さまざまな企画を開催しています。スタッフが汗水流して、オンラインのイベントなどいろんな工夫をして、本当に感謝です。少しずつ規制も緩和されていますし、2022年はもっともっと楽しんでいただけるようにプログラムを実施していきます。

 

ありがとうございます。それでは最後に何か読者の皆さまに伝えたいことはありますか?
 まだまだ“コロナ”というキーワードがついて回るご時世ですが、どんな状況下であってもクラブはシンガポールにいらっしゃる日本人全員の自慢できるスポーツチームでいたいという気持ちは変わりません。
 ぜひ、スタジアムに足を運んで若い選手たちを応援してほしいですし、私たちの活動にぜひ興味を持っていただけたら幸いです!