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2021.11.24

前回 は、ホームベーキングビジネスと、プライベートダイニングの事を書かせて頂きました。今回も、いわゆる一般家庭から食品を売る事が可能な「ホームクッキングビジネス(The Home-based Business Scheme by HDB and URA)」について、書かせて頂きます。


通常の飲食店、小売店、ケータリングサービスのように厳格なライセンスも政府から求めらず、シンプルに規定さえ守れば、誰でも*家庭のキッチンから作った少量のお料理やお菓子を売る事ができる・・・・。

この手軽さが人気となり、「ホームクッキングビジネス」は、作り手にも買い手にも受け入れら、連日メディアには「ベストホームクッキングビジネス 10社」、「元高級店勤務のシェフが、ホームベーキングビジネス開始!」など、記事が目につきます。

こうやってみると、「シンガポール人は料理をしない。」とシンガポール人も自嘲気味に言いますが、色々している方は多いのかもですね!?
形態は、あくまでも家庭内で作り、少人数に対してのみ(家庭で作る量の為)販売が可能という内容になっています。

「The Home-based Business Scheme by HDB and URA allows residents to prepare small quantities of food in their homes for sale. The scale of operations in a residential unit is limited. This, together with the conditions of the Scheme, meant that food is prepared for only a very small number of people. They should not sell the food to retail food establishments or to/at temporary fairs or offer catering services.」

上記は、SFA(Singapore Food Agent)の定めた規定の原文から一部抜粋となりますが、一般のライセンスが必要な食ビジネスとの競合(店舗での小売り、フェア、ケータリング)を避けて、小規模でやって下さいという事だと推測します。ホームクッキングビジネスをしている方たちは、小規模で副業的にされている方が多いのではないかと思います。この為、彼らの販売サイトを見ると、毎週又は毎月の予約日が決まっていて、入ってきた予約のみに対応しているところが多いような気がします。

コロナ禍の為、オンラインでの食のデリバリー需要・デリバリー手段が増え、ベーキング・ホームクッキングブームが起きた事などの要因が混じり合い、思わぬところにビジネスチャンスが生まれました。少しでも腕に自信のある方なら、思わず試してみたくなってしまうビジネスなのかもしれませんね。外国人が同様の事が出来るかというと、売り上げが立つということを考えると、やはり正式な労働許可証は必要になるでしょう。

 


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ケルニン青木康子 さん

ケルニン青木康子/食のイベント会社Spoonful代表。シンガポールでメディア会社に7年勤務後、「食」を通して人と人、社会と社会をつなぐ食のイベントブランドSpoonfulを2014年に起業。ライフワークとして、シンガポール料理の調査、研究を手がける。
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