• Singapore Youth Report
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2020.11.25

シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語で様々なトピックを綴ります。


シンガポールの華人方言


 今まで父との会話で、日本語を勉強する機会がたくさんあったのに、私は日本語を話さず英語、中国語と広東語を覚えてきた。広東語は昔からシンガポール華人の先祖が話していた言葉の一つだ。他にも福建語、潮州語、客家語など異なる方言もあり、最近の若者たちはそれらの方言をあまり知らないようだ。
 政府の調べによると、広東語のような華人方言を使える人は2000年から2015年までに11.6%も下がったそうだ。原因は30年以上前に行なわれた”Speak Mandarin” キャンペーンかもしれない。訳すと「標準中国語を話そう」と言う意味になる。そのため、家族で話しているような社会活動に必要とされない方言は徐々に無くなってきた。独立したばかりのシンガポールでの経済発展や国民の成長のため、キャンペーンを進めた理由もわからないわけではないが、今は方言を学んでもいいと思う。特に、今は高齢化問題のため、方言を学ぶことが社会のためにもなると思う。
 最近、この様な方言を素晴らしいと思い、守りたいと思う若者がだんだん増えて来たそうだ。CNAニュースによると、「方言を学ぶクラス」に参加する人数は2~3年前より増えているそうだ。その理由は「お年寄りと話す事が出来るようになるだけでなく、自分本来の文化や歴史を知るため」である。そう思う人々がたくさんいるからこそ、方言を生き返えらせる事が出来た。更にシンガポールテレビには、福建語で放送するる番組も出来た。これは、政府も方言の大切さを認めてきた証拠になる。
 私の日本語はまだまだ勉強不足で少し後悔しているが、これから一生懸命勉強し日本語と広東語を使って、祖父母と楽しく話せるようなりたいと思う。


槙碧海(まき たまみ)
皆さんこんにちは。社会学部国際学科を専攻している槙碧海と申します。名前から気が付く人もいるかもしれませんが、私は 日本人の名前を持っています。これは父が日本人だからです。私が日本語を勉強している理由も、皆さんが英語、中国語、マレー語、そしてタミル語等を勉強している理由と同じく、父や日本の親戚との交流の為に頑張る必要があるからです。どうぞよろしくお願いします。