• Singapore Youth Report
  • ライフ

2020.09.28

シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語で様々なトピックを綴ります。


日本の飲みニケーション

 新年会でも忘年会でも、日本の職場では飲み会が存在する。サラリーマンになると、飲み会に参加したことがない日本人はいないはずだ。お酒を飲みながら上司や同僚と過ごす楽しい時間で、親睦が深められる交流、それは「飲みニケーション」と呼ばれている。上下関係の厳しいルールをそんなに守らなければならなくても良く、上司と同僚の関係が仲良くなるそうで、日本で大切な文化のようだ。
 しかし、問題がないわけではない。最近日本の会社で働き始めた友達によると、お酒があまり飲めないのに先輩に飲まされてしまいとても大変だったそうだ。逆に、もし会社の人に誘われたのに参加しないとしたら、悪い印象を与えるかもしれない。悩んでいる友人の話を聞いて、色々考えさせられた。確かに、お酒が飲めない人や苦手な人に、「飲み会に行かなければいけない」というチョイスしかないのはかわいそうな気がする。しかも飲み過ぎは健康にもよくないし、酔っ払ってしまったら同僚に迷惑をかけてしまう。だから、「仕事に飲みニケーションは本当に必要?」というテーマはまだ賛否両論だそうだ。
 個人的に、私は飲み会に参加したことがあるが、お酒が弱い私でもけっこう楽しめた。雰囲気は良いし、おいしい食べ物も食べられる。飲み会の文化は日本にしかない。そんな特別な文化がもし消えるとしたら本当に残念なことではないだろうか。お酒が飲めない若者が増えていく傾向があるので、そういう人には飲ませず、新しい飲みニケーションの方法を探すことが重要だと思う。


ウォン・シューティン
初めまして。ウォン・シューティンと申します。シューと呼んでください。専門は日本研究ですので、日本の文化、言語、歴史と社会などについて学んでいます。個人的には、人間関係、特に日本で働く外国人労働者について勉強しています。よろしくお願い致します。