2020.06.26
シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語で様々なトピックを綴ります。
「グローバルゼーション」ってなんだ
人々は新しい国へ行って様々な文化を学んでいる。これはグローバルゼーションといえる。だが、最近は外国へ行っても自分の文化を広めず、逆に自分の母国語を忘れ、英語を使い過ぎている傾向があるようだ。現代大勢のインド人の子供達たちは母国語が分からなくなっている。 母国語が読めなくなったり、書けなくなっている子供達も増えている。
それよりも大きな問題は自分の文化と母国語に興味を持たない子供達が増えていることだ。インドには深い歴史、カラフルな伝統、様々な言葉があってもそれを知らない子供達がいる残念なことになっているのだ。もちろんこの問題はインドから海外に移住した子供達のことだ。しかし、これは子供達だけのせいではなく、親の考え方のせいでもあるだろう。インターナシュナルスクールに通い、英語、中国語、フランス語など新しい言葉を学ぶのを勧められる傾向があるので、子供達は母国語を忘れてしまっているようだ。外国に行くと母国語で話す機会が少なくなってしまうのはわからないわけではないが、「機会がないから」と言って自分の母国語を忘れてしまうのは悲しいことではないだろうか。
ただし、インドの子供達だけが母国語を忘れてしまってるいるわけではない。例えば、シンガポールでもマレー語、タミール語、中国語などそれぞれの母国語があっても、英語やシングリッシュがスラスラ出てくるのは普通だ。やはりシンガポールの若者も英語で話すのを選ぶようだ。
ほとんどの日本人の子供たちはシンガポールやアメリカなどへも行っても日本語で話している様子が見られる。この二つの状況を比べると両方のバランスが必要だと思うのは私だけではないのではないだろうか。
母国語が話せるのは自分の国や文化などに誇りを持っている証拠だと思われる。これを念頭に置いて自分の文化と母国語を守りながら多文化を身につけるのが本当のグローバルゼーションの意味ではないだろうか。
スワラリ・パラニス
スワラリと申します。生命科学の3年生です。私は12年以上インドのバラトナットヤムという古典舞踊を習っています。踊る以外の趣味も色々ありますが、一番好きなのは弟がギターを弾いている時色々な歌を歌うことです。実は、私の名前の意味は私の母国語マラティ語では音符です。なので芸術が好きなのは自然じゃないでしょうか。