2020.06.26
シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語で様々なトピックを綴ります。
長い日本語の旅
大学に入る前に10年間もアニメを見ていたので、「日本語1は必要ないんじゃないか」と偉そうに思い日本語2を勉強する為の試験を受けてみたけれど、試験が始まったその瞬間ある事に気が付いた。私は簡単な漢字どころか、ひらがなやカタカナさえ全然読めなかった。その日以来これまでの私の偉そうな態度を改め、真面目に日本語1から勉強すると決めた。こうして私の長い旅が始まった。
日本語1の時は本当に苦しかった。なぜならひらがなとカタカナの数を見て、目が点になったからだ。書く事も読む事も出来なかった私は時々「諦めたい」と思ったが、結局諦めずに日本語1に合格した。それから日本語の日々は楽しい事ばかりだった。少しずつ上手になり、毎学期の日本人学生との交流会でもっと複雑な話をするのがこの旅の楽しみの一つだと思う。その交流会を含め、毎週教室での会話、漢字、文法の練習もなんとなく楽しくなってきた。自分と友達の成長を見て、喜びしか感じられない。
日本語が特に役に立った時は多分日本に旅行に行った時だろう。道案内が聞けるようになったし、店で日本語ができない友達のために注文できる。ただ一つ残念なのは毎回行くと、いつも「勉強が足りないなあ」と考えてしまうことだ。まだペラペラ話せないし、それに日本人の話すスピードが速すぎてはっきり分からない時もある。この時私はいつもシクシク泣いて「来学期も頑張ろう」と自分に言う。
日本語1を始めた時、まさか日本語6まで続けるとは思わなかった。たった4年間だけだったけれど、この旅で学んだ事も、得た事も多い。友達もたくさんで、だんだん上手に話せるようになり、日本に行って自信を持って話すのも素晴らしいと感じる。未来の私にどんな事が起きるかを考えると、ワクワクする。
ケネス・ゴー
ケネス・ゴーと申します。経済学の4年生で、趣味はゲームをする事ですが、最近やりすぎて、困っています。短編小説も読み始めたのですが、いつも辞書を使うのは少し面倒です。これからも一生懸命日本語を勉強するつもりなので、よろしくお願いいたします。