• Singapore Youth Report
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2020.03.27

メイドの普及

 シンガポールに住んでいるなら、メイドが親のかわりに子供の世話をしている姿を見たことがあるはずだ。近年行われたある調査によって、5分の1もの家族はメイドを雇っているということがわかった。通学の時間帯だと、どこに行っても子供を連れているメイドが見られると言えるだろう。メイドは何故シンガポールで普及したのだろうか。
 メイドが必要になった原因は、物価がどんどん上がってきたことだろう。そのせいで親達は両方ともお金を稼がなければならなくなったのだ。従って、子供の世話をしたり家事をしたりする時間もなくなったので、メイドを雇うことにする親は多くなる一方だ。親達の悩みはわからなくもないが、シンガポール人はメイドに頼りすぎているのかもしれない。家の掃除から子供の鞄を持つことまで全部メイドに任せると、子供の成長に全く悪影響はないのだろうか。そうすると、家事を手伝ったり自分に責任を持ったりすることを通して技術や責任感など様々な大切なことが学べる絶好の機会を失うのではないだろうか。もちろん、メイドに頼る子供は必ずしも自立できない大人に育つわけではない。但し、自立できる子供もいれば、メイドがやってくれたことを当然だと思ってしまう子供もいる。信じられないかもしれないが、成人になってもいつもメイドに鞄を持たせたり洗濯の仕方さえわからなかったりする人のことは時々シンガポールのニュースに出るのだ。
 いつまでもメイドに頼れるわけではない。メイドは必ずいつか母国に帰る。だから通学のような自分でできることくらいは、子供に自分でやらせた方がいいのではないだろうか。シンガポールは小さくて安全な国なので、きちんと交通ルールなど教えてあげたら問題がないはずだ。それから、家事は家族で分担すればいいのではないだろうか。家をきれいにしながら自分が周りの環境にどんな影響を与えているのかというのも学べるだろう。


フォン・ウェイチェン
こんにちは!経済学を専攻している 4 年生のフォン・ウェイチェンと申します。日本語はとても美しい言語だと思っています。暇な時、日本の音楽を聴いたり、小説を読んだりするのが好きです。将来日本語を活かせる仕事に就職したいので、これからも思い切り頑張ります。どうぞよろしくお願いします。