• Singapore Youth Report
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2019.12.12

シンガポール国立大学(NUS)語学教育研究センター(CLS)日本語履修生が日本語で様々なトピックをつづります。

梅雨明けの東京ドーム

 去年の夏に日本に行った時、友達が東京ドームに連れて行ってくれた。その試合は巨人対広島戦で、巨人の先発は山口だった。山口は好調で、7回1失点の好投を見せたが、8回は制球に苦しみ、この回4失点で降板した。次の日、右肘の張りで登録抹消された。その後は無事復帰できたが、大船渡高校の佐々木君の話題を思い出した。
 大船渡高校の佐々木君は県大会の決勝戦に監督命令で登板せず、大船渡高校は甲子園出場の機会を逃した。佐々木君を怪我させないために、この決断を下した大船渡高校の監督は世間から批判を受けた。
 勿論、佐々木君に登板して欲しいという気持ちもわからないわけではない。プロ野球のリーグ戦に比べると、高校野球はそう甘くない。高校野球は甲子園という夢に向かって、一つの負けさえ許されない厳しい世界だ。そんな熱い戦いの中で、夏の甲子園では数々の伝説が生まれた。平成の怪物、松坂投手の横浜高校対PL学園の延長17回の熱闘は代表的で、怪我のリスクがあっても、チームを甲子園で勝たせたいという気持ちが存分に見られた。
 高校野球の一勝はすごく重いものだと感じるが、それでも選手が怪我をしないことの方が大事だと思う。ある調査によると、肩や肘を痛めたことがある高校球児は全体の63%であるということがわかった。私はプロ野球のレベルが上がるように、それを防ぐべきだと思う。例えば、松坂投手のプロ野球生活は輝かしいが、怪我と歩んだ茨の道というのも過言ではないと思う。大船渡高校の監督も多分怪我の辛さを分かっていて、佐々木君のプロ野球生活のために、2試合連続完投の佐々木君を登板させなかったと思う。
 野球というスポーツは怪我と向き合うものだが、必要のない怪我は防ぐべきだと思う。全力プレーできる環境さえ整えば、選手にとっても見て楽しむ私たちにとっても野球というスポーツはさらに魅力的なものになるのではないだろうか。


ン・ジャーシェン さん
初めまして皆さん。ン・ジャーシェンと申します。数学の二年生です。元々アニメと漫画を原作で楽しむために日本語を習い始めましたが、今は和食と野球をもっと理解できるように頑張っています。初めて和食を食べた時はただおいしいと感じただけでしたが、もっと掘り下げると、農家と料理人の心技体が少し分かるようになりました。私は広島ファンですが、応援歌のペースが速いので、広島ファンと共に応援できるように日本語の勉強を頑張っています。