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2017.01.03

映画天国・シンガポールで公開中/近日公開予定の話題作を紹介


Museum (公開中:NC16)

museum

©2016 Warner

「ヤングマガジン」に掲載され衝撃を呼んだスリラー漫画、巴亮介「ミュージアム」の映画化。

雨の日に現れるカエルのマスクを被った謎の男は、自らを“アーティスト” と名乗り、定めたターゲットが一番嫌がる方法を選定し殺害するという、猟奇的シリアルキラーだった。“ドッグフードの刑” “ずっと美しくの刑” “針千本飲ますの刑” など、あたかも芸術作品のように、犯人は一つ一つの殺人現場にメモを残していく。カエル男を追うのは、妻と息子を男に奪われ、正義と憎悪にかられる沢村刑事。しかし捜査を通じ彼は自身の心の闇を直視させられ、精神的に追い詰められていくのだった。

映画化権が争奪争いだった本作のメガホンを取るのは、『るろうに剣心』の大友啓史監督。巧妙でサイキックな殺人鬼・カエル男に妻夫木聡、犯人が仕掛ける不気味な心理攻防戦に挑む沢村役に小栗旬が挑む。見る者に自らのダークサイドを突きつける一作だ。


Rogue One: A Star Wars Story(公開中:PG)

©2016 Walt Disney Studios Motion Pictures

SW シリーズの中で最初に世に誕生した『スター・ウォーズ エピソード4 /新たなる希望』の直前を描く、アナザー・ストーリー。レイア姫がR2-D2 に託した帝国軍の要塞“デス・スター” の 設計図は、そもそもどのように反乱軍の手により盗み出されたのか。天才科学者で長年行方不明になっている父を持つ女戦士ジン・アーソが、反乱軍の極秘チーム“ローグ・ワン” で不可能なミッションに乗り出す!

監督は、『GODZILLA ゴジラ』のギャレス・エドワーズ。主演に「博士 と彼女のセオリー」のフェリシティ・ジョーンズ。


Nocturnal Animals(公開中:M18)

© 2016 Universal Pictures International

© 2016 Universal Pictures International

今年のベネチア映画祭で話題を呼んだ、ファッションデザイナーのトム・フォード監督作。スーザンは、20 年前に別れた夫から衝撃的な小説原稿を受け取る。それは、人生を塗り替えるショッキングな内容だった。スーザン役に、『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムス、作中作である小説の主人公で、家族との休暇中に悲劇に見舞われる男性トニー役 に、『プリズナーズ』のジェイク・ギレンホール。

フォード監督のスタイリッシュな映像とミステリーが、崇高な色調を醸す。


レーティング:G =制限なし PG =保護者の判断必要 NC16 = 16 歳未満入場不可 M18 = 18 歳未満入場不可 R21 =成人指定 TBA =本誌編集時点でレーティング未定
※公開日やレーティングは予告なく変更される場合があります。映画館にお出かけの際は、事前にローカル新聞や各映画館のウェブサイトなどをご確認ください。
主な映画館のウェブサイト: ゴールデンビレッジ ,キャセイ,ショウ

【Text by: 小林亮子】

小林亮子
日本の映画業界で約10 年働き、2006 年から在星。現在は2 児の子育ての合間に本コラム他執筆活動や、バイリンガル環境の子どもたちに日本語を教えている