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2021.08.03

シンガポールで監査にお悩みの方・会計会社を探されている方必見。
日系企業御用達の会計プロ集団「Phoenix Accounting Singapore」がコラム形式でわかりやすく監査のトラブルと対処法をお伝えします!

今さらその質問?! 監査チームの内部事情!

私は日本から派遣されてシンガポール子会社の責任者を任された駐在員。会社経営などしたことないのに人事・経理・総務とフル回転。特に決算時には監査法人の対応で業務が手につきません。もうどうすればいいか教えて!

ストーリー
監査も終盤に差し掛かってきました。数か月間、毎日、取引の内容の説明や請求書や契約書の資料出しに奔走してきました。でも、ここにきてずっと気になっていた生産設備の減損や、売上の計上のタイミングに関して、厳しい質問や本質的な質問が多くされるようになっています。場合によっては売上の修正もすべきという指摘もされています。
もう数字は親会社に報告しているので、数字を変更すると大変なことになります。今まで数か月あったのに、なぜ今さら、そんな重要な論点を出してくるの?

原因1:監査業務には書類の整理が多い
決算を受ける方としては、重要な会計処理が認められるかが問題です。一方、監査業務では、昨年対比での数値の増減説明、すべての科目の内訳の確認、請求書や領収書などとの照合、外部への確認などを実施し、それをすべて文書化するという膨大な作業が必要です。
日々監査現場に来ている担当者は、会社が求める重要な会計処理の確認よりも、上記の確認作業に追われています。

原因2:シンガポール子会社の監査においては、親会社の決算スケジュールは無関係
監査を受ける側は日本の親会社に対してシンガポール子会社という関係がありますが、監査法人には親子関係はありません。シンガポールでの法定監査を受ける場合、シンガポールの監査法人は法定スケジュールのみを見ています。(大手監査法人などで日本人会計士が駐在しているケースは、このギャップを埋めるための調整機能も果たされています。)

原因3:監査判断は段階的に上位に行く
監査作業は現場の担当者が行った作業を監査マネジャーが検証し、その監査マネジャーの判断等を監査パートナー(責任者)が検証して結論がでます。監査の終盤で本質的な質問が増えたり、会計処理が認められないとの指摘が出るのは、監査パートナーの厳しい内部検証に対してその部下が十分に答えられなかったという背景の可能性があります。

対策
監査法人の内部を理解して、監査を受ける側として監査マネジメントを行うことが重要。
今回のポイント
1. 決算前の監査打ち合わせで重要な論点と、会社の考え方を説明
2. 重要な会計処理の打ち合わせは監査責任者とのミーティングとして設定
3. 期日管理は、重要な論点の結論、数値の確定など細かい期日管理を実施

⭐監査法人の内部事情を理解して意識的な監査マネジメントを行うべし⭐
日本で受ける監査と違い、子会社として親会社への報告を行うという会社の目的意識と、シンガポールの監査法人として現地での法定監査を行うというズレがある時点で、監査に対する意識のギャップが生じます。また、日本の上場会社のシンガポール子会社は、シンガポールの監査法人から見ると非上場会社であり、特に規模が小さい場合は、中小企業と区別されません。
シンガポールでも監査法人の人手不足が生じており、担当者は膨大な作業をこなしながら複数社の監査を同時に手掛けていることが多くあります。
このような中で会社ごとの特有な事情を斟酌した監査を期待せず、こちらから監査に対して適切な働きかけを行うことが重要です。

 

監査法人対応を含め、お気軽にお問い合わせください!


グループ代表/公認会計士
伊藤哲男
Phoenix Accounting Singapore Pte Ltd
フェニックス・アカウンティング・シンガポール
住所:50 Raffles Place #25-03 Singapore Land Tower,(S) 048623
※Raffles Place駅からスグ!
E-mail : Info.sg@px-acc.com