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2021.03.30

シンガポールで「食べる・料理」時間を更に楽しく大切に~
新鮮さを追求する卵ファーム 生産者訪問編②

1987年に創業の「Seng Choon Farm」を訪問してきました。

このファームでは何よりも鮮度を大事にしています。所有100万羽の鶏から、毎日産み出される60万個の卵は、即時出荷されます。また賞味期限も本来なら30日とうたえるところを、敢えて25日間と短く設定しています。何よりも、新鮮な卵を届けたいとのことから、企業としての理想の消費サイクルは、「卵は出荷から店頭で1週間内に売り、消費者は14日間内に消費」だそうです。


         「新鮮さが最重要」であるため、365日稼働

主な卸先のスーパーマーケットでは、頻繁に卸担当者が棚を確認。商品の売れ行きが悪い場合は、卵の販売が滞らないように、卸売り個数もメーカー側からスーパーマーケットに提案し、適正数を届けるようにしているそうです。鮮度の落ちた卵が長期間、棚に残らないように努力しています。

ファームの中を代表のKoh氏の案内で見学させていただきました。


Seng Choon Farm代表のKoh氏

「鶏舎から、パッキングエリアはベルトコンベアーで繋がっていて産みたて卵が常時流れてきます。まずは人の目で破損のある卵を取り除き、そこから、機械で更にひび割れが無いかを確認していきます。機械は音と、光照射、また赤外線を16カ所から当てて、徹底的に確認します。日本のファームと違い、シンガポールでは卵は洗浄しません。洗浄することで、卵にひびが入る可能性があり、また水分が付着することでバクテリアの繁殖の可能性が高まるからです」

先日、マレーシア産の卵からサルモネラ菌が見つかりSFA(Singapore Food Agent)により回収されたばかりですが、サルモネラ菌ならびに伝染病に対しての対策も伺えました。

「SFAが検査しているマレーシアのブリーダーから、雌鶏となるひよこを輸入していますが、弊社では雌鶏の飼育期間(約1年半)にサルモネラ菌並びに他の伝染病に有効なワクチンを6回は打ちます。鶏の健康状態を保つことが安全な卵の生産につながるので、予算を投じて取り組んでいます」


トウモロコシ、大豆を主とする飼料。プラスしたい栄養には、更にプロテインなどを加える

何よりも新鮮・安全を大事にしている同ファームの卵、値段はマレーシア産と比べると少し、高めですがお話しを聞き、その差について納得できました。

出来る限り新鮮な状態で消費者に卵を口にしてもらいたいという代表の強い思いが、生産・流通ラインに反映されています。シンガポールの卵消費量の伸び、このような企業努力から生産量は10年前に比べて倍となっています。

Seng Choon Farm
住所:1 Jln Gemala 2, Singapore 718798
🌐www.sengchoonfarm.com

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ケルニン青木康子 さん

食のイベント会社Spoonful代表。シンガポールでメディア会社に7年勤務後、「食」を通して人と人、社会と社会をつなぐ食のイベントブランドSpoonfulを2014年に起業。ライフワークとして、シンガポール料理の調査、研究を手がける。

Facebook: @Spoonful.sg
Instagram: @Spoonful.sg
Blog: @little_kosaji