• シンガポールで食べること
  • ライフ

2020.02.28

料理を担当されたPIXY Bar &Cuisineの遠峯シェフ(写真中央

先日、シンガポールの大手食品プロバイダーSATSの子会社Country Foods が主催する、「代替タンパク質食品の試食会」が開催され、参加してきました。代替タンパク質というと、ベジミート等がすぐに思い浮かぶと思いますが今回はベジミートに加え、植物由来のチーズやバター、マグロ、卵等8社の食材が紹介されました。近年の植物由来タンパク質食品の進化は素晴らしく、まだまだ改良の余地はありますが、質の向上に驚きました。SATSは東南アジアの市場の牽引には現地に合った食べ方を提案することが大事だとし、今回試食会の開催されたPixy Bar & Cuisineでは遠峯シェフのフュージョンメニューを試すことができました。

~色々あります!紹介された代替タンパク質食品ブランドと商品例~
• FABLE
–シイタケの茎から作られた豚肉の代替品

• GOOD DOT
–マトンまたは鶏肉の代替品に適した穀物および植物性タンパク質

• JUST
–緑豆から作られた植物ベースの卵代替品

• LIKEMEAT
–有機大豆やエンドウ豆などの植物性タンパク質からの肉の代替品

• MIYOKO’S
–カシューナッツから作られた乳成分を含まないチーズ、バター、スプレッド

• OCEAN HUGGER
–トマトから作られた生マグロの植物ベースの代替品

• Perfect Day
–植物ベースの乳タンパク質代替品

• V2
–大豆タンパク質から作られた牛肉ミンチ代替品

ふつうのパスタに見えますが、こちらも植物タンパクミートと植物由来チーズ


2018年の世界当該食品の市場は46億米ドルで、2023年には64億米ドルまで成長すると見込まれ、各国では当該市場の生産者である、新興フードテック企業への投資も過熱しています。特に東南アジアはもともと菜食主義の文化もあり、また経済の成長とともに、サスティナビリティへの意識が高まり、より代替タンパクを求める消費者が増加しています。今後、SATSはCountry Foodsを通じて、東南アジア市場に対して、当該食品のマーケティング、流通、生産補助することで、シンガポールを拠点とする東南アジアへの当該食品のワンストッププラットフォームを提供する方針を打ち出しています。

ヤムスティクの先には植物タンパクミート(上)。中でも気になったのが、カシューナッツバターと海苔の商品


個人的には、この試食会以後、1週間ほど体調がとても良かったので、1週間に1回ぐらい、植物タンパク中心の食生活に移行するのも良いかと思いました!



ケルニン青木康子 さん

食のイベント会社Spoonful代表。シンガポールでメディアに7年勤務後、「食」を通して人と人、社会と社会をつなぐ食イベントブランドSpoonfulを2014年に企業。ライフワークとして、シンガポール料理の調査、研究を手がける。