映画天国・シンガポールで公開中／近日公開予定の話題作を紹介！

A Monster Calls (公開中／PG)

13 歳の孤独な少年と木の怪物の物語を描いたパトリック・ネスによる小説「怪物はささやく」の映画化。母親が重い病気にかかり、学校ではいじめを受け、鬱屈した日々を送る少年コナーの前に、家の窓から見えるイチイの木が毎晩怪物の姿となって現れる。怪物は、自分が3 つの物語を話し終えたら、少年が4 番目の物語を話せという。夜の闇の中、怪物への恐怖と不思議な好奇心にとらわれながら、抑圧された少年の心が少しずつ解きほぐされていく。監督は、姿の見えない友だちが現れる孤児院を描いた『永遠のこどもたち』のJ・A・バヨナ。昨今、『BFG：ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』や『ミス・ペレグレンと奇妙なこどもたち』など、孤独と闇を抱えた子供たちが非現実的な存在と出会い、ファンタジーの中でトラウマを昇華させていく物語が続いている。いずれも児童小説が元なので、原作にも手を伸ばしてみたい。

The Neon Demon （公開中／M18）

モデルを目指してLA にやってきたジェスは、そこで究極の美と野心の虜となったライバルたちの渦に巻き込まれる。一際光る天賦の才と魅力を早々と認められ、チャンスを与えられるジェスの背後には、黒い嫉妬の魔の手が迫っていた。そしてジェスにもまた、隠された別の顔があったのだった。主演を演じる『マレフィセント』のエル・ファニングが、惜しみなく妖艶な四肢を見せつける。『マトリックス』シリーズのキアヌ・リーブス共演。

Middle School: The Worst Year of My Life （公開中／TBA）

「あれもこれもダメ」「こうあらねばならない」に満ちた学校生活にうんざりしたレイフは、親友と共に校則を破ったらポイント獲得！のゲームを開始。すると退屈な学校生活が、スリルと発見に満ちたアドベンチャーへと大変身！もちろんそのリスクはあるわけだが……。小中学生に人気の小説「Middle School」シリーズが、ヴィヴィッドでスピード感に溢れた映像とキッズたちの抜群の演技により、ユーモアたっぷりの愛すべき映画に仕上がった！

レーティング：PG=保護者の判断必要　M18=18歳未満入場不可  TBA=編集時点でレーティング未定
※公開日やレーティングは予告なく変更される場合があります。映画館にお出かけの際は、事前にローカル新聞や各映画館のウェブサイトなどをご確認ください。

主な映画館のウェブサイト：　ゴールデンビレッジ、 キャセイ  ショウ

【Text by： 小林亮子】
日本の映画業界で約10 年働き、2006 年から在星。現在は2 児の子育ての合間に本コラム他執筆活動や、バイリンガル環境の子どもたちに日本語を教えている